記事(要約)
マネーライターの山口伸氏が、シャープ株式会社の歴史と業績について解説している。
シャープは戦前からラジオメーカーとして成長し、液晶に注力するようになるが、台湾・韓国勢の競合に苦しむ。
大型投資による液晶生産拠点を築いたものの、競争力不足や円高などで苦境に陥り、鴻海グループに入る。
コストカット策を実施し一時的に回復するも、業績は再び悪化。
今後は規模縮小策を進め、特に液晶パネル事業に焦点を当てている。
(要約)
コメント(まとめ)
日本の家電産業において、海外企業によるスピード感や低価格戦略への対応が遅れ、特に液晶テレビ市場での競争で日本企業が後れを取ってきたことが指摘されています。
日本式の高付加価値製品へのこだわりや技術保護の難しさ、さらには円高や技術流出などが要因として挙げられています。
シャープの場合、液晶テレビ市場での成功体験を基に高付加価値路線を選択し、低価格競争を避けたことが後に影響したとの意見がありました。
その結果、他国の企業に負ける結果となり、買収などで経営を立て直す道を模索することとなりました。
また、日本の企業は長期的な視点やイノベーション不足、構造的な問題などを指摘する声もありました。
技術者の育成やリソースの適切な配分、時代のニーズに合った製品開発など、企業の維持・発展に必要な要素が欠如している可能性が指摘されています。
総じて、日本の家電産業における課題や失敗要因について、貿易環境や経営判断、技術移転、人材育成など多岐にわたる要素が影響していることが浮かび上がっています。
(まとめ)