巨額の貿易黒字を稼いでいた日本も、様変わり…円安が「サッパリ景気に効かなくなった」ワケ【経済評論家が解説】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) 10/12(日) 9:01 配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/d8a0b38f4f9384f70b28e152521d7e767a4ff671
記事(要約)
過去の日本経済は円高と円安が景気に大きな影響を与えていましたが、最近では状況が変化しています。
輸出企業が円安でも輸出を増やさず、現地生産を重視する傾向が強まっています。
このため、日本の貿易収支はほぼゼロ状態になり、円安の恩恵もそれほど感じられなくなっています。
円安によって輸出企業の利益は増えますが、輸入企業はコストが上昇し、消費者物価が上昇することで消費に悪影響を及ぼし、結果的に景気が悪化する恐れがあります。
近年の少子高齢化により労働力が不足する中、輸出企業が生産を増やすことも難しく、景気に及ぼす影響は小さいと考えられます。
全体の景気への影響は円安と円高で大きく変わらない可能性があり、新しい経済環境への適応が求められています。
(要約)
コメント(まとめ)
この記事には、現在の日本の円安について様々な意見や状況分析がされています。
特に、円安がもたらす経済効果については、多くのディスカッションポイントがあります。
1. **円安と企業の利益**: 円安によって輸出企業は利益を上げる一方、貧富の格差や賃金の上昇が伴わない状況が続いているという意見があります。
また、輸出企業は海外市場に依存しつつ、国内にはあまり投資しない傾向が強まっています。
2. **購買力の低下**: 現在の円安は国民の購買力を低下させ、物価の上昇を招いている構造が指摘されています。
資金の流れが企業の内部留保に留まり、国民には恩恵が行き渡りにくい状況です。
3. **内需の重要性**: 日本経済は内需が71%を超えており、貿易収支が赤字であっても経済全体に対する影響は比較的少ないという考え方があります。
それに対して、円安によって外部からの調達コストが上昇し、特に資源を輸入に頼る日本にとってはデメリットが大きいとの指摘もあります。
4. **金融政策の影響**: 日銀の低金利政策の継続が円安を誘導し、その結果として日本の経済状況が悪化する要因となっているという批判も存在します。
特に、金利が低いままでいることで、国民に対する恩恵が少なくなっており、貧困層や年金生活者の生活が厳しくなっていると述べられています。
5. **労働力と生産能力の問題**: 日本は少子高齢化が進んでおり、労働力不足が生じています。
これにより、今後の生産拠点の移転や国内生産の復活が難しいとの意見が見受けられます。
過去に比べて日本が製造業を重視しない方向に舵を切った結果、円安のメリットが薄れているという意見も多いです。
(まとめ)
円安に関する意見は多岐にわたり、企業利益の増加と国民生活への影響の不均衡、内需経済の重要性、金融政策の批判、労働力不足など、多角的に問題が指摘されています。
円安が必ずしも経済全体にプラスをもたらすわけではなく、その影響は複雑であることが強調されています。