実はドイツよりも、フランスよりも"優秀"だった…「日本人の生産性は先進国最低」という思い込みの真実
プレジデントオンライン 10/15(水) 7:16 配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/b0c27e834cbd7b2fd2b699e3253fc8cd27a859ec
記事(要約)
日本人の生産性に関する議論は、「労働生産性」をGDPと就業者数または総労働時間で割ることで算出される単純なものですが、その評価には国ごとの特有の事情が反映されています。
特に、GDPに計上する範囲や家事労働、地下経済といった要因が影響を与えるため、一概に日本が生産性が低いと結論するのは早計と藤代宏一氏は指摘します。
また、労働生産性の水準はOECDデータによるとG7で最下位ですが、成長率を見ると他の成熟国よりも高い結果を示しています。
したがって、労働生産性の評価は水準だけでなく成長率も考慮すべきであると強調されています。
(要約)
コメント(まとめ)
今回の議論は、日本の生産性に関する多様な視点を示しています。
参加者たちは、生産性が低いという評価について、その背後にある複雑な要因を取り上げています。
1. **労働の質とサービスの過剰性**:
日本の労働者は高品質なサービスを提供する一方で、その提供による労働価値が正当に評価されていないという指摘が多いです。
過剰なサービスは、生産性を低下させる要因と見なされています。
2. **価格転嫁の難しさ**:
日本の企業はコストを消費者に転嫁することが難しく、その結果として生産性が向上しないという意見もあり、社会全体での賃金が上がらない要因として指摘されています。
3. **賃金の原因としての賃金分配率の低さ**:
大企業における労働分配率が低く、賃金が上がらない背景として企業の内部留保が増える一方で、従業員への還元が少ないという現実が浮き彫りになっています。
4. **国際競争との比較**:
海外では同じサービスが高価格で提供される中、日本では低価格で高品質を維持する文化が生まれ、その結果として生産性が低く見積もられるという意見がありました。
この文化が日本独自のものとして評価される一方で、国際比較で不利に働いている面も指摘されています。
5. **教育の影響**:
日本の教育システムが高いサービス品質を維持している一因と考えられていますが、それが経済的評価に繋がらないというジレンマもあるようです。
6. **経営層の問題**:
経営者や管理職の無能や不透明な報酬体系が、労働者の生産性を引き下げ、企業内の効率を損ねる要因とされることも多いです。
7. **需給のバランス**:
労働生産性の低さは生産側の問題だけでなく、消費者の需要面にも問題があるという意見もあります。
需要の低迷が日本経済全体の生産性に影響を与えているとの主張がありました。
(まとめ)日本の生産性に関する議論は、質の高いサービス提供の文化と低賃金のジレンマ、賃金分配と経営層の意識、国際競争とのバランス等、多方面からの視点が交錯しています。
労働者の努力が報われない仕組みが存在し、その改善には広範で深い改革が必要とされています。