( 123932 )  2023/12/20 20:57:48  
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森友学園をめぐる公文書の改ざんを苦に自殺した財務省近畿財務局の元職員・赤木俊夫さんの妻が、財務省元理財局長を相手取り、損害賠償を求めた裁判で、大阪高裁は妻側の控訴を退けました。赤木さんの妻・雅子さんは判決後に取材に応じ、「日本にも捨てられた」「私はやっぱり負けてられない」などと話したうえで、上告の意向を示しました。

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――判決の受けとめは?

(赤木さんの妻・雅子さん)

「こうなるとは想像していたので、それほどのショックはないんだろうと思って今日来ました。しかし、やっぱり実際に裁判官から棄却っていう言葉を聞くと、また捨てられた、見捨てられた、とっちゃん(俊夫さん)と私は国にも捨てられたけど、財務省にも捨てられたけど、やっぱり日本(の裁判所)にも捨てられたっていう気持ちがしました。今、私は勝てない戦いを承知で戦っています。公務員の個人責任、個人責任は問われなくていいっていうこと、これを根本的に変えるために私はこれからも諦めません」

――判決の中で、「1人の人間として説明や謝罪があってしかるべき」とかかれている、どう思う?

「『謝るべきだ。だけど、裁判所は法律の中ではそれを問えない』ということを言われてしまうと、じゃあ私は次どうしたらいいんでしょう。どうしようもないから、夫が亡くなって2年経って私は裁判を始めたんです。裁判所がもう少し人間的な当たり前の心を持って判断してほしいと思います」

「佐川さんに手紙…謝ってくれたら裁判やめる」それでも続けるのは「夫を思うと負けてられない」

「私、事前に佐川さんにお手紙を出しました。もし佐川さんが私に、夫に手を合わせてくれて一言でも謝ってくれて、あと、改ざんに関わること、知ってることがあったら教えてほしい。もし教えてくれるんだったら私はもう裁判今すぐにでもやめますっていうことを弁護士の先生を通じてお伝えしたんですけど、一切お返事いただけませんでした。今日この判決にも、あちらの弁護士さん、もちろん佐川さんも来てくださらなかった。」

――上告に向けてのお考えは?

「私は、もちろん、上告します」

――一緒に聞いていたとしたら俊夫さんはどういうふうに判決を受けとめていると思いますか?

「夫は判決よりも私の心配をしているんじゃないかと思います。だけど、夫が受けたもういじめのような、仕事上での辛い辛い思いを思うと、私はやっぱり負けてられないし、勝てないとわかっていても、これを続けるしか私には道が残っていないなと思います」

 
 

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