自民党の二階派に所属していた自見英子地方創生相が、派閥を退会する意向を表明しました。自見氏は、閣僚としての「政治家個人の判断」としてこの決断を説明しましたが、二階俊博会長は自見氏への怒りを周囲にぶちまけ、派閥側は自見氏の退会を認めていません。この一連の混乱は、派閥という存在に対する個々の政治家の向き合い方の違いが背景にあるようです。22日の記者会見では自見氏は、「国民の真摯な声に耳を傾け総合的に考えた結果」と述べ、二階会長にも話をしていると語りました。しかし、二階派の武田良太・事務総長は自見氏の派閥退会届の受理を否定し、派閥幹部との相談の有無についても否定しています。（要約）

　自民党の二階派に所属する自見英子地方創生相（47）が22日、派閥を退会する考えを表明した。閣僚を続けるうえでの「政治家個人の判断」と説明した。だが、二階俊博会長（84）は周囲に自見氏への怒りをぶちまけ、派閥側は退会を認めなかった。混乱の背景に、派閥という存在への向き合い方の違いが透ける。

【写真】二階派離脱を表明する記者会見を終え、一礼する自見英子地方創生担当相=2023年12月22日午前11時29分、国会内、岩下毅撮影

　22日午前、自見氏は国会内で記者会見し「政策集団・志帥会（二階派）を退会することにした。退会届を提出した」と発表した。「国民の真摯（しんし）な声にしっかりと耳を傾け総合的に考えた」「二階会長にもお話ができている」とも語った。

　その直後、同派の武田良太・事務総長はこんなコメントを発表した。「自見大臣の派閥退会届は受理しておりません。派閥幹部への相談もありません」