( 124754 ) 2024/01/02 12:43:52 0 00 トヨタが「ジャパンモビリティショー2023」で世界初公開した、高級車ブランド「レクサス」の次世代EV「LF―ZC」
脱炭素社会の実現に向けて、自動車業界ではメーカー各社がこぞって電動化戦略を発表している。2030年までの世界の主要自動車メーカーの電動化投資は計1兆2000億ドル(約170兆円)に上るともいわれ、日本の乗用車メーカー7社の投資計画も計20兆円に迫る勢いだ。しかし、23年には電気自動車(EV)需要の拡大ペースに鈍化が見られ、投資計画を見直す動きも出てきた。24年は国内各社の電動化戦略にも変化が表れるかもしれない。
【一覧表】日本車メーカーの電動化戦略と投資計画
国内メーカーでは、トヨタ自動車が25年ごろまでに世界で販売する全車種を、電動専用車もしくは電動グレード設定車とする予定。EVは26年までに年間150万台の販売を目指し、10モデルの投入を計画する。30年までのEVや車載電池への投資額は約5兆円に上る見通しだ。
ホンダは30年までに世界で年200万台超のEVと燃料電池車(FCV)を生産し、40年までに世界で販売する新車の全てをEVまたはFCVとする計画。30年までに電動化とソフトウエア領域に約5兆円を投じ、電動化を加速する。
日産自動車は21―26年度に電動化と技術革新に約2兆円を投資し、30年までにEV19車種を含む電動車27車種を投入する。26年度の各地域の電動車の販売比率は欧州98%、日本58%、中国35%。米国は30年度までにEVのみで40%以上とする計画だ。
スズキは30年度までに日本、欧州、インドで計17車種のEVを投入する計画。30年度までの電動化関連投資は約2兆円で、そのうち5000億円を電池関連に投資する。
マツダは30年までのEV関連の開発、生産、電池調達などへの投資額がサプライヤーも合わせると約1兆5000億円となる見通し。28年以降にEVの投入を本格化し、22年3月期に1%だった世界販売のEV比率を30年に25―40%に高める。
三菱自動車は28年までに世界で電動車9車種を含む16車種を投入する計画。30年度に電動車販売比率50%、35年度に100%の目標を掲げる。30年度までの電動車への研究開発や設備投資には最大で1兆8000億円を投資する。
スバルは30年に世界の新車販売の約50%に当たる60万台をEVとする。28年末までにEVを8車種投入し、米国で40万台の販売を目指す。30年ごろまでの電動化対応投資は、国内生産体制の再編に充てる2500億円を含め、約1兆5000億円を見込む。
日本メーカー各社の電動車の投資計画にはFCVやプラグインハイブリッド車(PHV)なども含まれるが、欧米や中国市場で急速に成長してきたEVに対しては、投入車種数など、より具体的な計画を示している。日本メーカーはハイブリッド車(HV)で海外勢に先行しているが、中国や欧米に比べEV製品の投入の遅れなどが指摘されている。具体的な計画を示すことでEV市場でも存在感を発揮したい考えだ。
|
![]() |