( 124891 )  2024/01/04 03:30:48  
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2024年1月2日、羽田空港で日本航空機と海上保安庁機が接触する事故が発生しました。

元日本航空機の機長で航空評論家の小林宏之さんは、この事故の原因を管制官の指示ミスやパイロットの誤りなどと指摘しています。

彼は1977年のスペインでの航空機同士の衝突事故を挙げ、今回の事故を例に出し、幸い乗客や乗員に大きな被害が出なかったことを強調しています。

(要約)

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炎上する機体=2024年1月2日午後6時26分、羽田空港、嶋田達也撮影 

 

 羽田空港で日本航空機と海上保安庁機が接触したとみられる事故について、元日本航空機長で航空評論家の小林宏之さんは、「日航機と海保機のいずれかが管制官の指示を聞き間違えたのではないか」と指摘する。 

 

【動画】激しく炎を上げながら炎上する日本航空機 

 

 小林さんによると、日航機が着陸した際に、誤って海保機が滑走路に入ってしまったか、海保機がいる滑走路に、誤って日航機が入ってしまった可能性が考えられるという。また、管制官の指示のミスの可能性もある。日航機が何らかの理由で滑走路を逸脱し、誘導路で待機していた海保機に接触した可能性もあるという。 

 

 1977年には、大西洋のスペイン領テネリフェ島の滑走路で、ジャンボ機同士が衝突して583人が亡くなる過去最悪の事故があった。この時は濃霧で、管制官の指示を聞き間違えたのが原因だった。小林さんは「国内で航空機同士が同様に衝突した大きな事故は記憶にない」と話す。 

 

 今回の事故当時、羽田空港は視界が良かったとみられる。この状況下での衝突について、「夜で両機とも互いの機影が見えなかったのかもしれない。ただ、日航機のパイロットが危険を感じていれば、着陸をやり直す『ゴーアラウンド』をするはずで、パイロットが直前まで危険を感じていなかった可能性がある」と指摘する。 

 

 旅客機の乗員は年1回、機体の片側から乗客全員を90秒以内に脱出させられるよう訓練しているという。「今回、ほぼ満席の日航機で乗客・乗員に犠牲者が出なかったことは、機長や乗務員、乗客が落ち着いて行動できた結果だ」と話す。 

 

朝日新聞社 

 

 

 
 

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