( 125015 ) 2024/01/04 12:31:20 0 00 炎をあげて燃える日本航空機へ消火剤をかける消防隊員=2024年1月2日午後7時16分、羽田空港、小玉重隆撮影
東京都大田区の羽田空港で2日夕、日本航空(JAL)の旅客機が海上保安庁の航空機と衝突したとみられる事故。海保機は、能登半島地震の対応で物資を輸送するところだったという。旅客機からは炎と煙が噴き出し、400人近い乗員乗客が脱出する事態となった。
【写真】脱出直後の機体の様子。乗客は脱出用スライドで逃げ出した=乗客提供
旅客機に乗っていた男性(33)=さいたま市=は、妻と娘(2)と一緒に、妻の実家がある北海道から帰宅途中だった。
着陸した瞬間に「ドーン」という音がして、左側を見ると窓からオレンジ色の炎が見えて機内に煙が充満してきたという。「まずい」と思い、煙を吸わないようにした。「落ち着いて下さい。荷物を取らないで下さい」とアナウンスが流れたという。
機内は混乱したが、脱出して目立ったけがはなかった。男性は「家族が全員無事でよかったが、すごく怖かった」と振り返った。
別の40代女性客は、「爆発するんじゃないかと思った」と話した。
事故当時の様子を映したNHKの映像によると、滑走路を走行していた旅客機が突如、激しく炎上。滑走路に火柱が上がった。
機体内部も激しく燃えたとみられ、機体後部から中央部にかけての窓の内側から外に向かって火が上がっていた。窓や機体の上部から黒煙が上がる様子も見えた。
消防隊が消火作業を続けたが、機体は崩れ落ち、骨組みがあらわになっても勢いよく燃え続けた。
事故約1時間半後の午後7時25分ごろには、羽田空港第1ターミナルのバスラウンジで、炎上した旅客機から避難した乗客とみられる人たちが次々とバスから降りて集まる様子がうかがえた。
100人以上いるとみられる乗客らは、JALのスタッフから受け取ったカードを首にかけ、渡された紙に何かを記入していた。親子連れや毛布をひざにかけている人がおり、中には泣いている人や疲れ切った表情の人もいた。
第2ターミナルの展望デッキには家族連れの旅行客らが集まっていた。事故から約30分が経っても炎に包まれている旅客機を見ながら、「まだ燃えている」「お客さんは避難できたのかな」などと驚きを口にしていた。
朝日新聞社
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