( 126208 )  2024/01/07 13:42:12  
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 2023年9月に、2度目となる右肘のトミー・ジョン手術を受けたドジャースの大谷翔平。作家の小倉健一氏は「さらにパワーアップした投手になって帰ってくる可能性が高い」と語る。その真意とは――。 

 

 大谷翔平の史上空前の争奪戦が終わった。 

 

 大リーグ、ドジャースへの入団を発表した大谷翔平選手は、年俸が10年で総額7億ドル(約997億円)になることがわかった。ただし、年俸の約97%が契約終了後の後払いになる。大谷選手が受け取るのは毎年200万ドル(約2億8000万円)だ。この市場空前の契約が結ばれるまで、メジャーリーグの契約市場では、大谷選手の契約が7億ドルから始まるなんて誰も予想していなかったようだ。大谷選手は、2023年シーズンまでチームメイトであったマイク・トラウト選手が過去に記録した最高額の4億2650億ドルを打ち破った。 

 

 ロサンゼルス・タイムズ紙のジョージ・カスティージョ氏が、X(12月10日)上で、「大谷が6億ドルの契約を手にする可能性があるという記事を4月に書いたが、エンゼルスのフロントオフィスのメンバーと記者が私の目の前で公然とその記事を馬鹿にしていたのを覚えている。いい時代だったね」と指摘している。また、「エンゼルスのフロントオフィスのあるメンバーは、今年の初め、大谷が6億ドルを得るという可能性に対して笑っていた」(同紙のジャック・ハリス氏)という。 

 

 大谷選手との契約金がここまで高くなることは、誰も予想できなかったのかもしれない。太田選手が記者会見で質問を受けたように、29歳の大谷選手が今年9月に、2度目のトミー・ジョン手術(肘の手術)を二度目に受けたからだ。 

 

 大谷選手は、当時、インスタグラムに「早朝に手術を受け無事成功しました。不本意ながらシーズン途中でチームを離れることになりましたが残り試合のチームの勝利を祈りつつ、自分自身一日でも早くグラウンドに戻れるように頑張ります」と投稿している。当時、自身の受けた手術が「トミー・ジョン手術」であることは明かさなかった。 

 

 そして、この手術は、大谷選手の市場価値に影響を与える可能性があるとされていた。 

 

 <大谷が「トミー・ジョン手術」と呼ばれる1度目の手術を受けたのは、2018年10月だった。翌年はリハビリに努め、投手としての復帰は20年となったが、それ以降は160キロ台の速球に磨きがかかり、ホームベースを掃くように曲がる高速スライダー「スイーパー」も習得した。しかし、手術から5年で右肘が再び痛み出したのだ>(滝口隆司氏「ミー・ジョン手術に潜むスポーツの危険性 ―大谷翔平の右肘は「部品」ではない」9月30日・nippon.com)という。 

 

 

 
 

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