( 126599 ) 2024/01/08 22:10:12 0 00 日航機衝突“赤い警告画面”管制官が気付けず? 元管制官に聞く「不自然かな」
管制官も海保機の進入に気付いていなかった可能性が浮上してきた羽田空港の事故。中部国際空港や那覇空港で管制官をしていた田中秀和さんが、管制官の目線でこの事故を紐解いていきます。
Q.事故直前、海保機はC滑走路の停止線(C-5)で停止する指示を受けていましたが、停止線を越えて進入し、滑走路に入って40秒間停止したということです。そういう状況になると、管制塔の監視モニターには滑走路が白から黄色に変わり、海保機が赤く表示されて異常を示すことになります。この監視モニターは、使われたことはありますか?
田中さん:この機器自体の導入時に私は中部国際空港にいましたので使っていますが、作動したことは私の経験上はないです。
Q. このモニターはどれくらいの大きさで、何個ぐらい設置されているものなんですか?
田中さん:元国家公務員として守秘義務がありますのでお答えできないんですが、国土交通省が「iPad程度」と広報したようですので、そのサイズとお答えします。あえて言うのであれば、滑走路占有監視支援機能ということですので、単体ではないということは私から申し上げられると。
Q.2009年に撮影された画像は、実際に類似しているモニターだったりするんですか?
田中さん:この画面は、一つ古いバージョンです。
Q. 実際に40秒間、海保の機体が止まっていたということで、管制モニター画面に表示されていたということにもなりますが、なかなか気付くことはできないのでしょうか?
田中さん:40秒表示されていたのかは分かりませんが、最大40秒表示される可能性はあります。その場合、気付けないというのは私からしたら不自然かなと思います。
Q. 一般的にこうなったケースというのは、通常であればどう動くんですか?
田中さん:もし、この機能が作動して管制官が認知した場合、すぐにまず事実であるか、そちらの方向の滑走路上を目視します。この警告通り誤進入が発生していた場合には、すぐにその時できる指示をします。例えば時間的余裕があるのであれば、離陸機を滑走路から出す。ないのであれば、到着機に着陸やり直しを指示する流れだと思います。
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