( 128116 ) 2024/01/13 12:34:23 0 00 TBS NEWS DIG Powered by JNN
境界知能は、IQ(知能指数)が知的障害と平均の狭間にあたる知能だ。運動神経の違いなら一目瞭然だが、物事の認知の違いは可視化されにくい。境界知能であることで、世界はどのように見え、どんな困難を抱えることがあるのだろうか。
【写真を見る】日本人の7人に1人…境界知能の苦悩「頑張らない」「努力できない」は誤解だと発信する当事者の思い
■「どこかしらおかしい」"グレーゾーン"ゆえの生きづらさ
境界知能は"グレーゾーン"とも言われている。知的障害と平均の狭間であるため、障害だとは診断されず、なかなか公的な支援にたどり着けない人が多い。それでいて、日本人の約14%にあたる1700万人が該当するとも言われていて、つまり7人に1人があたる可能性があるわけだ。そこにはどんな困りごとがあるのだろうか。
28歳まで境界知能だと診断されず、現在は境界知能の生きづらさを発信するYouTuberのなんばさんに苦悩を聞いた。
ーーどういう経緯でご自身が境界知能だとわかったのでしょうか?
「子どもの頃から、”あんまり喋らない静かな子”とずっと言われていました。どこかしら難しい部分もあったかもしれないんですけど、それを病気とか障害なんじゃないかっていうふうには、自分も親も思いませんでした。
でも、どこかしらおかしいなっていうのは自分では気付いていて。小さい頃から「頑張らない」、「人より努力できない」、という言われ方をされてしまう。でも、周りの人と同等か、もしくはそれ以上に努力していると客観的に見ても思うんですけど、それが身にならない、結果に繋がらない。
発達障害とか、うつ病などが起因してるんじゃないかっていう思いで医者の診断を受けて、そこで初めてIQが境界知能域にあるっていうことを知りました」
人間はそもそも多様で、個性があるものだ。IQという数値によって、障害かどうかを一定のラインで分けているだけともいえる。障害と診断されないことは、平均的なIQを持つ人と同じ能力であることが前提になりがちで、境界知能であることは、生活に、そして、その人の心に、多大な影響を及ぼすのだという。
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