( 128166 )  2024/01/13 13:12:07  
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 2023年1月~11月の新車販売台数を乗用車メーカーで見ると、1位はトヨタで、2位はスズキです。3位がダイハツ、4位はホンダで、5位が日産になります。以下、マツダ、スバル、三菱と続きます。 

  

 この中で注目されるのは5位の日産でしょう。1962年までは日産が国内販売の1位でした。 

 

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内装がオシャレすぎる「エクストレイル」 

 

 しかし、2008年のリーマンショックで景気が世界的に悪化したことから各メーカーとも新型車の開発を滞らせましたが、日産はこの傾向が特に顕著で、2011年から2019年頃まで国内に投入される日産の新車は多くても1年に1車種、もしくは投入しない年もあったのです。 

 

 新車の投入を大幅に減らしたことで、日産車には設計の古い車種が増えて売れ行きが低下。日産の国内販売台数(軽自動車を含む)は、2007年は約72万台でしたが、2010年は65万台に下がり、2015年は59万台、2020年は新型コロナウイルスの影響もあって47万台まで減りました。 

 

 その一方で、近年の日産は新型車を活発に投入しています。2020年は「ノート」「キックス」「ルークス」。2021年は「ノートオーラ」と「アリア」、2022年は「エクストレイル」「フェアレディZ」「サクラ」「セレナ」が発売されました。 

 

 ノート/ノートオーラやセレナなどは売れ行きも好調で、街中でも頻繁に見かけます。 

 

 それなのに、日産のメーカーとしての販売ランキングは、前述の5位から浮上しません。一体何が理由なのでしょうか。 

 

 日産車の2023年における1か月平均登録台数(軽自動車は届け出台数)は、1位がセレナ(約6100台)、2位がルークス(約5900台)、3位がノート(約5000台)、4位がノートオーラ(約4000台)、5位がデイズ(3300台)、6位がサクラ(約3200台)という具合です。 

 

 1か月の平均台数が3000台を上まわるこの6車だけで、2023年に国内で販売された日産車の70%近くを占めています。 

 

 国内で販売される日産の乗用車には、上記の6車以外にも、SUVではエクストレイル、キックス、アリア。ミニバンでは「エルグランド」、セダンなら「スカイライン」などがあります。 

 

 しかし、これらが全然売れないため、商用車まで含めた残りの車種をすべて合計しても、国内販売台数の約30%に片付けられてしまうのです。 

 

 言い換えれば、今の日産がセレナやルークスなどを1か月平均で4000台以上も販売しながら、メーカー順位が5位に留まるのは、SUVのエクストレイルやキックス、ミニバンのエルグランドなどが伸び悩んでいるからです。 

 

 この内、エルグランドは現行型の発売が2010年と古く、登録台数が下がったのも納得できますが、エクストレイルは2022年、キックスも2020年に発売された新しいモデルです。 

 

 特にエクストレイルは認知度の高い新型車なのに、1か月平均登録台数は2300台ほど。ライバルのトヨタ「ハリアー」は6400台、「RAV4」は3600台、2023年に発売されたホンダ「ZR-V」は3400台となり、いずれもエクストレイルを上回っています。 

 

 なぜエクストレイルの売れ行きが伸び悩むのでしょうか。販売店に聞いてみました。 

 

「現行モデルのエクストレイルは価格が高いです。先代モデルは300万円以下で買えましたが、いまはすべて300万円を上まわり、売れ筋グレードは400万円前後です。 

 

 また1年ほど前は、発売直後なのに受注が長期間にわたって停止しました」 

 

 

 
 

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