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高梨沙羅選手はノルディックスキーのW杯ジャンプで自己最高の4位に入りました。

競技前にスロベニア選手にスキー板を貸し、助け合いの精神を示しました。

スロベニア選手から感謝され、予選を通過した彼女も本戦では自分の機材で10位に入りました。

高梨選手自身は次の競技に向けてしっかり準備をしています。

(要約)

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上位に入った選手とハイタッチする高梨(撮影・黒川智章) 

 

<ノルディックスキー:ワールドカップ(W杯)ジャンプ女子>◇個人第9戦◇13日◇札幌市大倉山ジャンプ競技場(ヒルサイズ=HS137メートル) 

 

【写真】高梨沙羅のスキー板で予選に挑んだ、スロベニア選手 

 

 高梨沙羅(27=クラレ)が合計190・1点で今季自己最高4位に入った。1回目112・5メートルで8位。2回目は121メートルに距離を伸ばし、順位を上げた。機材到着遅れにより、カナダやルーマニア勢が棄権した中ではあったが、6位だった今季最高を更新。表彰台までは2・4点差だった。「牛歩ではありますが、少なくとも昨日よりはいい状態になってきていると思う」と話した。 

 

 アクシデントに見舞われたライバルのために手を貸した。スロベニア勢の機材が本戦前に行われた予選に間に合わなかった。今季W杯個人総合首位に立つニカ・プレブツ(18=スロベニア)が予選に出場できるよう、高梨は自身のスキー板を貸した。同じメーカー「スラットナー社」のスキー板を使用していることでスロベニアチームから打診があり、快諾した。「一緒に飛ぶ仲間だと思っている。みんなお互いをリスペクトしているからこそ、困った時はできる限りのことを尽くして飛んでもらいたい」。 

 

 ブーツのサイズが違い、固定する金具の位置を変える必要があったが、日本チームで新しい穴をスキー板に開けて調整。「各国助け合い」とうなずいた。 

 

 自身もW杯でゴーグルを他国の選手に借りて飛び、優勝した経験がある。「ニカちゃん」と呼ぶプレブツからは、高梨の控室を訪れ、「何て言ってお礼をしたらいいかわからないけど、本当にありがとう」と感謝の気持ちを伝えられたという。高梨のスキー板で飛んだプレブツは予選を通過。本戦には機材が到着したため自前の道具で、10位だった。 

 

 14日の同会場での個人第10戦はフルメンバーで争われる。その中で1ケタ順位をキープすることが今後につながる。「しっかりそこで戦っていけるように準備していきたい」と見据えていた。【保坂果那】 

 

 

 
 

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