( 128500 ) 2024/01/14 13:58:52 0 00 山陰放送
シジミやウナギなどの特産で知られる島根県出雲市にある神西湖。 以前は4メートルほどあった水深が、現在は1.5メートルにまで浅くなっているそうなんです。 一体、何が起きているのか、取材しました。
【写真を見る】湖が沼になる…半世紀で水深が4m→1.5mに 原因は「富栄養化」いったい何が起こっている?
神西湖といえば… 島根県では、宍道湖に次ぐシジミの産地として有名な湖です。宍道湖よりも塩分濃度が高く、そのため、神西湖のシジミは泥臭さが少なく旨味が多くて美味しいと言われています。
そんな神西湖のシジミの漁獲量が激減しています。
神西湖漁業協同組合 赤木努 組合長 「昔は、もっと大きな桶で、35kgとか、そういう制限でやっていた。今は、2kgとか、3kgとか」
1970年代には、700トン以上あった神西湖のシジミの漁獲量は、2000年には半分以下の350トンに、そして、去年は、15分の1のおよそ50トンまで落ち込みました。
その原因は?
神西湖漁業協同組合 赤木努 組合長 「様々な原因があると思うが、河川の水が悪くなれば、だんだん湖も汚れてきて、ヘドロという形で体積をして」
神西湖の水深、1970年頃は、およそ4メートルでしたが、ヘドロの堆積などにより、今では、およそ1.5メートルに。 毎年、4センチ程度、ヘドロが積み重なっている状態です。
地元住民らは去年8月、島根大学の協力も得て、神西湖に流れる保知石川や十間川の水質調査を実施。 すると、各家庭の浄化槽からの排水などが原因と思われる高濃度のアンモニア態窒素が検出されました。
神西湖環境回復プロジェクト 黒目益宏 会長 「アンモニア態窒素が一番、プランクトンの栄養になる。これが増えたことによって、プランクトンが増殖した」
水に含まれる栄養分が必要以上に増えてしまう「富栄養化」状態になり、そのため、増え過ぎた植物プランクトンが死に、それが、底にたまり、ヘドロになったと思われます。
アンモニア態窒素の濃度が一番高かった保知石川周辺は、この50年で、世帯数が3倍近くに増加しています。
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