( 128625 )  2024/01/14 23:35:17  
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 加熱する東京の中学受験ブーム。それに対して、X(旧Twitter)で独自の観点から辛口批評を続けているのが、中学受験を考える塾長氏だ。フォロワー数2万人を超え、現役中学受験ママ・パパからも密かな支持を集めている。 

 

 都内某所で塾経営を続け、自身の塾でも多くの東大生をアルバイトとして雇用している同氏に、最新の中学受験事情を聞いた。本当に「サピックスの中央値はMARCH」なのかーー。みんかぶプレミアム特集「逆転の中学受験」第4回。 

 

 今、首都圏で中学受験を考えている親御さんは、子供を最難関校に行かせたいならサピックス、と相場が決まっています。サピックスでなくても、早稲田アカデミー、四谷大塚、日能研のどれかに行かせます。この4つの大手塾に行かせるのが基本ですね。 

 

 ただ、当たり前ですが、子供をサピックスに入れたからといって、最難関校に行けるわけではありません。まして、東大や国立医学部に行けるわけでもないです。 

 

 作家の藤沢数希さんが提唱し始めた「サピックスの中央値はMARCH」説も、塾経営者の私の実感と一致しています。むしろ、サピックスに行かせた結果、大学でMARCHに進学できるなら、平均よりも優秀な方だと思います。 

 

 MARCH・関関同立は、大学受験生の上位15%程度の成績を持つ集団です。その層が中学受験塾サピックスで偏差値50程度に該当する、というのは、違和感がまったくありません。 

 

 首都圏の中学受験界では、小3(新小4)の2月に子供を中学受験塾に入れるのがスタンダードです。というのも、大手中学受験塾が本格的に中学受験対策のカリキュラムを始めるのが、新小4(小3の2月)になってからだからです。 

 

 小1~小3までの内容は、中学受験に直結する内容ではありません。どちらかというと、頭の体操のような内容が多いです。最近では「小1からサピックスに入らないと難関校に受からない」という方もいらっしゃいますが、そうした意見はあまり気にしなくても良いですよ。私の経営する塾では、今まで100人近くの東大生をアルバイトとして採用してきましたが、小1から中学受験塾に通っていたのは数人いるかいないか、という程度です。過去に最難関校に受かった小学生も小1から集団塾に通っていた人はほとんどいません。 

 

 ただ、小5になってからでは、中学受験塾に入れなければ難関校の合格は難しいです。一昔前であれば小5、小6から子供を塾に通わせても合格するケースはありましたが、最近ではそうした子供はほとんどいなくなりました。カリキュラムに穴が空いてしまうので、中学受験で最高の結果を出したいなら、新小4の2月から子供を塾に通わせるのがベストです。 

 

中学受験を考える塾長 

 

 

 
 

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