( 129011 )  2024/01/16 01:12:47  
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ダイハツへの国交省による確認試験が報道陣に公開された。左の3人は立ち合いをする国交省関係者=15日午後、滋賀県竜王町(柿平博文撮影) 

 

ダイハツ工業の認証不正はトヨタ自動車やマツダなどへ供給している車種にまで及ぶ。国土交通省の検証で安全基準を満たしているか確認できるまで出荷停止が指示されているが、検証の結果次第で停止が長期化し悪影響が広がる恐れがある。 

 

【画像】「現在、出荷を停止しております」の文言が並ぶダイハツのWebサイト 

 

平成28年に三菱自動車で燃費試験を巡る不正が発覚した際、同省の試験を経て一部車種の出荷を再開するのに約2カ月半かかった。ダイハツは不正項目や車種が多岐にわたり全車種の検査には一定の時間がかかるとみられる。衝突試験などをクリアできない車種が出れば出荷停止解除が進むのにも時間がかかる。 

 

一方、量産に必要な「型式指定」の取り消しは別途判断できる。令和4年に燃費不正などが発覚した日野自動車は道路運送車両法に基づき型式指定を取り消された。同社は主力トラックを長期間にわたり出荷できない事態に陥った。 

 

ダイハツが指定取り消しとなればサプライチェーン(供給網)への影響は大きい。帝国データバンクの推計によると、ダイハツに売上高の1%以上を依存している企業は全国で8136社ある。 

 

日本銀行大阪支店の中島健至支店長は9日の会見で「影響の範囲も広いと見るべきだと考えている」と発言。経済への打撃を懸念する声が広がっている。(桑島浩任) 

 

 

 
 

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