( 130364 )  2024/01/19 14:26:47  
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岸田文雄首相が自民党の岸田派(宏池会)を解散する意向を示し、安倍派にも解散論が浮上している報道が出ています。

派閥の元会計責任者が政治資金規正法違反で立件される可能性があり、これに対応するためとして解散が検討されています。

また、自民党政治刷新本部では派閥の在り方について議論が進められており、首相の決定を受けて解散を求める声が広がっています。

派閥の幹部は首相の決定に驚きや戸惑いを示しています。

一方、首相は他の派閥についての意見には言及せず、政策集団のルールについて検討が必要だとの考えを示しました。

(要約)

( 130366 )  2024/01/19 14:26:47  
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Bloomberg 

 

(ブルームバーグ): 岸田文雄首相が自ら率いてきた自民党岸田派(宏池会)を解散する意向だ。突然の方針に党内では戸惑いの声も出る一方、最大派閥の安倍派にも解散論が浮上と報じられており、他派に波及する可能性もある。 

 

「政治の信頼回復のために宏池会を解散する」。岸田首相は19日午前、派閥解散への決意を記者団に語った。18日夜は検討との表現にとどめていたが、さらに踏み込んだ。東京地検特捜部が19日にも元会計責任者を政治資金規正法違反で立件すると報道されており、不信を払しょくするための対応を迫られていた。 

 

東京地検が岸田派の元会計責任者を立件へ、派閥資金問題-報道 

 

岸田派解散の動きを受け、共同通信は裏金問題が指摘されていた安倍派(清和政策研究会)でも解散論が浮上したと報じた。幹部が取材に対し、「解散するのも一つの選択肢だ」と述べたという。 

 

政治資金パーティーを巡る一連の問題への対応で、自民党政治刷新本部は派閥の在り方などについて議論を進めている。首相発言を受けて派閥解消を求めてきた菅義偉前首相らの意見が勢いを増しそうだ。ただ、岸田首相をこれまで支えてきた麻生派、茂木派などが反発すれば、岸田首相の政権基盤を揺るがす事態となる。両派は特捜部による立件の対象にはなっていないと報じられている。 

 

茂木派に所属する山下貴司政調副会長は18日夜、首相発言について「非常に驚いた。いきなりお話になることについては違和感がある」と語った。派閥には人材育成などの機能があるとして「宏池会においてはそれすら否定してしまうということなのか」とも指摘。首相は党所属議員に直接説明するべきだとの考えを示した。BSフジの番組で語った。 

 

麻生派の鈴木俊一財務相は19日午前の閣議後会見で、「まだ正直自分の中でも十分に咀嚼(そしゃく)できていない段階だ。動きが早くて十分頭の中でまとまっていない」と戸惑いを隠さなかった。 

 

こうした中、岸田首相は19日午前、「他の派閥のありようについて何か申し上げる立場にはない」と記者団に強調。国民の派閥に対する疑念を払しょくして信頼を回復するために「政策集団のルール」について党政治刷新本部で検討する必要があるとの考えも示した。安倍派幹部らの処分については捜査結果を見た上で、「適切なタイミングで対応を考えたい」と述べた。 

 

 

一方、岸田派ナンバー2の座長を務める林芳正官房長官は19日の記者会見で、岸田首相の判断を尊重する考えを示した。岸田首相からは18日に方針を示されたという。 

 

宏池会は1957年に池田勇人元首相が結成し、岸田首相まで計5人の首相を輩出した。清和政策研究会は特に2000年以降、歴代最長の在任期間を記録した安倍晋三元首相ら4人が政権を担い、安倍氏の死後も最大派閥として党内で大きな存在感を示していた。 

 

--取材協力:萩原ゆき、占部絵美. 

 

(c)2024 Bloomberg L.P. 

 

Takashi Hirokawa 

 

 

 
 

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