( 132589 ) 2024/01/26 12:32:11 0 00 紀子さま
痛ましい大禍とともに幕を開けた新年は、宮中でもまた「アクシデント」が起きていた。年末からご体調を崩されていたという秋篠宮家の紀子妃が、一部の行事を欠席なさる事態に。ご一家に吹きつける“逆風”のもと、ストレスに苛まれ続けてこられたのだが……。
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能登半島を襲った大地震の被害状況に鑑み、1月2日に行われるはずだった恒例の新年一般参賀は中止となった。
「天皇皇后両陛下は5日、側近を通じて石川県知事にお見舞いのお言葉を伝えられました。また12日には被害の大きかった3県にお見舞金を贈られるなど、大いに心を痛めておられ、目下、現地の状況を見極めながらご訪問も検討されています」(宮内庁担当記者)
そのさなか、明らかになったのが紀子妃の“変調”だった。
「6日の午後、宮内庁から記者会に知らせが入りました。それによれば紀子さまは年末からご体調を崩され、通常の食事が取れない状態が続いておられるとのこと。翌日に執り行われる昭和天皇命日の儀式のご出欠については、当日朝に侍医が判断するというものでした」(同)
紀子妃は7日午前の「昭和天皇祭皇霊殿の儀」にはお出になったものの、皇嗣職侍医の助言もあって、体を締め付ける装束をお召しになる時間を短縮して臨まれた。午後の「御神楽(みかぐら)の儀」は欠席され、翌8日に開催の「手話狂言・初春の会」へのご出席も見合わせられたのだった。
「紀子さまはもっぱら胃腸に重い症状が出ており、侍医からは『一両日中の外出は控えてほしい』と進言されていました。10日には都内の病院で上部消化管内視鏡検査を受けられ、また水分の摂取量も低下していたことから、あわせて点滴も受けられています」(同)
肝心の検査結果は、
「症状の直接の原因となる異常はみられませんでした。皇嗣職によれば器質的な所見はなく、機能的な障害の疑いがあるといい、検査の担当医からは自律神経の調整を図りながらお過ごしになるよう勧められたとのことでした」(同)
行事ご出席の可否については今後も侍医と相談なさっていくという。消化器病や消化器内視鏡の専門医であるルークス芦屋クリニックの城谷昌彦院長によれば、
「機能的な障害とは、臓器そのものには何も異常が認められないにもかかわらず、その臓器の働きを支える自律神経やホルモンの異常などによりさまざまな症状が現れる状態を指します。その原因の多くは食生活や生活習慣の乱れ、またストレスで、おもに上部消化管の機能的な異常を『機能性ディスペプシア(消化不良)』と呼ぶこともあります」
とのことで、
「食欲不振以外にも胃もたれや腹部膨満感、胸焼けや腹鳴などの症状があり、これらが続くと栄養障害を引き起こす恐れもあります。機能的な障害では消化管の蠕動(ぜんどう)運動が鈍っていることが多く、通常の食事が困難であれば栄養豊富なスープがお薦めです。傷んだ粘膜を修復するために必要なたんぱく源となるアミノ酸やペプチドのほか、亜鉛などミネラルを含んだものがよいでしょう」
紀子妃を検査した医師は今回、回復まで「1~2カ月かかる」との見通しを示したのだが、
「生活習慣やストレスが原因であれば、症状に対処する以外にストレスを減らす環境調整も行っていくことが重要です。これは個人差が大きく、数日で改善する人もいれば数カ月、場合によっては年単位というケースもあります。いったん改善されたように見えても、根本的な原因が解消されていなければ症状を繰り返す恐れがあり、症状と付き合いながら根気強く治療していくことが大切です」(同)
というのだ。
秋篠宮家は、長女の眞子さんと小室圭さんとの結婚トラブルが発端となり、数年にわたって世間の批判にさらされてきた。一昨年には、コンクールで入賞した悠仁さまの作文で無断引用も発覚し、また昨年は佳子さまの「別居」の経緯が批判されるなど、文字通り“一難去ってまた一難”が繰り返されてきたわけである。
そんな中にあって、皇位継承権者お二方を擁するご一家をもり立ててこられた紀子妃の重圧は、拝察するに余りある。不本意なコンディションで年を越されながらも、ひたすら務めを果たされているお姿はまことにいたわしく、一日も早い快癒を願うほかないのだが、さる宮内庁関係者によれば、
「皇室へお輿入れなさって以来、絶えず美智子さまをお手本になさってきた紀子さまは、これまで“頑張り過ぎてしまう”といったご様子がうかがえました」
そのお振る舞いは時に、皇室への「過剰適応」などと形容されることもあり、
「平成時代、ご体調ゆえご公務がままならなかった雅子さまとは対照的に、紀子さまはもっぱら称賛されてきたわけですが、こうした“前のめり”のご姿勢は、令和の御代替わりを迎えていっそう強くなられました。折しも、ご一家への批判が強まっている時期。将来のお世継ぎである悠仁さまを育てられる紀子さまからは、『何とかしなければ』との意気込みとともに強い焦燥感がうかがえます。今回もまた、そのようなお気持ちがあらわになってしまったかに見受けられます」(同)
焦燥感に駆られたという紀子妃のご心中について、
「ぎりぎりまでご体調を見極めたかったのでしょうが、大事な儀式の前日というタイミングで『体調不良が続いているが、当日朝に判断する』とアナウンスなさったのは、違和感を禁じ得ませんでした」
そう指摘するのは、さる皇室ジャーナリストである。
「雅子さまは従来、宮中祭祀を不得手とされており、今回の昭和天皇祭も欠席なさっています。紀子さまとしては、その状況でご自分まで休むわけにはいかないとの思いもおありだったのでしょうが、ともすれば“私は無理を押してでも出ます”というアピールとも受け取られかねません」(同)
ご体調の異変は昨年暮れからあったにもかかわらず、年末や年明け5日に行われた皇嗣職のレクでは一切の言及がなかった。先の宮内庁関係者も、
「紀子さまは、新聞・テレビは言うに及ばず、SNS上でご自身がどう取り上げられているかという点に強いご関心を持たれています。加えて、平成の時代から雅子さまへは並々ならぬ“意識”をお持ちです。今回、そんな事情を知る侍従職の中からは『紀子妃殿下は、注目を集めたいがために発表のタイミングを計っていらしたのではないか』といった声も上がっていました」
さらに、あろうことか紀子妃が関心を向けられているというネットニュースのコメント欄には、
〈体調が悪いのに必死で頑張る私、誰かとは違います! というところをアピールするのが重要だと思っているのでは〉
〈かつて雅子様の公務おやすみや体調不良に対して寄り添ったご発言のなかった方。この際ぜひご自身が休む立場になり、そちらからの視点を得て欲しいと思います〉
〈人の評価ばかり気にしていると本当の自分を見失います〉
といった辛辣な声が届いていたのである。
秋篠宮家の事情を知る関係者が明かす。
「妃殿下は、これまでのバッシングでご心労がたたったのでしょう。最近でも、悠仁さまが発表された『トンボ論文』をめぐり、東大への推薦入試を見据えた“実績作り”ではないかとの声が寄せられていました。小室さんの問題以降は、お気持ちの休まる暇がないほど、ご難続きだといえます」
ただでさえ「宮内庁きってのご難場」と称される秋篠宮邸の職員は、踏んだり蹴ったりであろう。現に、
「11日の『講書始(こうしょはじめ)の儀』が終わった後に会見した西村(泰彦)長官が『(会場となった)宮殿ではお元気そうにお見受けした』と述べていた通り、妃殿下は現在も意気軒昂。養生なさるどころか、変わらず宮邸で職員に細かな指示をお出しになっているくらいです」(同)
宮内庁OBで皇室解説者の山下晋司氏が言う。
「紀子妃殿下のご体調については、7日の昭和天皇祭が終わった時点で“胃腸の具合が悪いため夕方の御神楽は欠席された。明日の『手話狂言ご鑑賞』はお取りやめ”と発表するのが通常の流れだと思います。出欠未定の前日に皇嗣職が発表したのは不可解でした。妃殿下のご意向を踏まえたのでしょうが、側近は“欠席の発表に合わせたほうがよろしいのでは”と進言すべきです。そうしたコミュニケーションが、妃殿下と取れていないのではないでしょうか」
連携の悪さもまた、あらぬ批判をもたらす一因だといえよう。皇室制度に詳しい静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次氏も、
「側近とは本来、秋篠宮ご夫妻に適切なご進言を申し上げるべき立場であり、ご夫妻もそれに耳を傾けるというのが望ましい関係です。ところが現在は、トップの皇嗣職大夫をはじめ、職員がまるで単なる使用人として扱われているかのように見受けられてなりません」
周囲の声に耳を傾けずして、国民の敬愛は得られないというのだ。
「週刊新潮」2024年1月25日号 掲載
新潮社
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