( 133664 )  2024/01/29 14:17:01  
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商業施設の駐車場などで、ハザードランプをバックして停車するときに使うことがあるが、道路交通法ではそのような使用法については定められていない。

一般的には、サンキューハザードやリバースハザードといった意思を伝えるための使い方も広まっているが、その意味がすべてのドライバーに通じるわけではない。

そのため、他のドライバーとのコミュニケーション手段として、ハザードランプを使う際には注意が必要である。

(要約)

( 133666 )  2024/01/29 14:17:01  
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 商業施設の駐車場などでは、バックして停車する際にハザードランプをつけるクルマがよくみられます。 

  

「今から駐車します」といった意味の行為ですが、もしも、点灯せずに駐車したらどうなるのでしょうか。 

 

【画像】「えっ…!」 これがサンキューハザードに代わる「あいさつ装置」です(23枚) 

 

道を譲ってもらった際などに後続車に対しておこなう「サンキューハザード」だが…厳密には正しい使用方法ではない…! それに代わる「ありがとうランプ」とは? 

 

 ハザードランプの正式名称は「非常点滅表示灯」というもので、進行方向を示すウィンカーと違い、やむを得ず路上駐車するときなどに点灯させて、周りのドライバーに危険を知らせる役割があります。 

 

 道路交通法では、夜間に5.5メートル以上幅の道路に駐停車するときはハザードランプをつけなければならないと定めています。 

 

 また、通学通園バスの場合は、児童などの乗降中に点灯させなければなりません。 

 

 一方で世の中では、クルマをバックして駐車するときにハザードランプをつける人がいます。 

 

 これは「いまから駐車します」といった意思を周囲の人々に伝える行為で俗に「リバースハザード」とも呼ばれ、一般的にも使われています。 

 

 ほかにも、意思を伝えるためにハザードランプを使う行為はいくつかみられます。 

 

 ひとつは、車線変更したりスペースを譲ってもらったりしたときに、お礼を伝えるために2、3回ハザードランプを点滅させる「サンキューハザード」。 

 

 また、高速道路上で、渋滞の最後尾についたときにハザードランプをつけることもあります。こちらは追突を防止する目的で行いますが、後続車へ注意喚起する手段として警察が推奨しています。 

 

 このようなハザードの使い方について、警視庁交通相談センターの担当者は次のように話します。 

 

「バック(駐車)するときにハザードを点滅させなければならないということは、道交法(道路交通法)に記載されていません。 

 

 サンキューハザードや渋滞時のハザードも同様に、道交法でしなさいという記載はないです。 

 

 また、点滅させてはいけないとか、点滅させたら違反ということもなく、このような場合にハザードをつけなければならないという記載もないので、義務でもありません」 

 

※ ※ ※ 

 

 このように、道交法では定められていない暗黙の使い方が多数存在するハザードランプ。 

 

 SNS上では「駐車する時はハザードを点灯するのが常識」、「駐車時にハザードが付いているとすぐわかって良い」や「車線変更譲ったのにハザード無いのが失礼」、「サンキューハザードはマナーだと思う」という声も聞かれます。 

 

 一方で「バックするときはバックライトが点灯するから、ハザードを点灯する意味がない」、「本来の意味と違うハザードの使用は事故のもと」、「全ての人にその意味が通じるわけではない」という声も聞かれています。 

 

 このように意思を伝える手段としてハザードランプは様々な使われ方をしています。 

 

 しかし、幅広いユーザーがいるなかでリバースハザードやサンキューハザードを知らない人も存在することから、「ハザードを点ければ意思が伝わる」と過信しないことが大切です。 

 

Peacock Blue K.K. 

 

 

 
 

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