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松本人志さんの“罪”を考察したブログに反響広がる「ぐうの音も出ない」「完璧すぎる論破」

ダイヤモンド・オンライン 2/3(土) 7:02 配信

https://news.yahoo.co.jp/articles/c69076bf96f4d5b85c1da0a8f67a0fc7d4f6dfde

 

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日本の文化史研究家のパオロ・マッツァリーノ氏のブログが注目を集めている。

彼は、松本人志さんに性的被害を訴えた女性の主張を擁護し、松本さんを批判した。

また、彼は過去の芸能業界での性犯罪告発についても言及し、告発に対して予断を持つことは良くないと述べている。

最終的には、女性の証言を信じ、真偽を慎重に検討する姿勢を示している。

(要約)

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ダウンタウンの松本人志さん Photo:JIJI 

 

 松本人志さんから性的被害を受けたという女性の証言を週刊文春が報じた問題をめぐって、日本文化史研究家のパオロ・マッツァリーノさんのブログが注目を集めている。 

 

【写真】「とうとう出たね。。。」X投稿が物議を醸した松本人志さん 

 

 「松本人志さんの罪についての考察と提案」と題した論考は、X(旧Twitter)で1万6000以上の「いいね」を集め、「ぐうの音も出ない」「完璧すぎる論破」といった反響が広がっている。パオロさんの公式ブログから、当該記事を全文転載する。 

 

● まつもtoジャニー 

 

 ジャニー喜多川さんは、いい人でした。多くの芸能人を育て、テレビ界に貢献した功労者であり、育てられた芸能人にとっては恩人です。 

 

 でも、ジャニーさんは犯罪者だったのです。 

 

 24時間、つねに犯罪者でいる人などいません。犯罪者としての顔は、個人が持つ多くの顔のうちのひとつにすぎないのです。犯罪をしてるとき以外は、何食わぬ顔で暮らしてます。それはマジメな職業人の顔であったり、優しい父親・母親の顔だったり、情にあつい先輩の顔だったりします。 

 

 でも、そういう「いい人」が、犯罪者の顔も持ってたりするんです。 

 

 ジャニーズ問題から我々が学ばねばならないもっとも重要な教訓、それは、予断をもって犯罪告発の声を封じてはならない、ということです。 

 

 いい人は犯罪をするわけがない。社会的地位の高い人が犯罪者であるはずがない。無名の人間が犯罪を告発するのは売名行為に決まってる。週刊誌なんてウソばかり書いてるのだから、どうせ今度もウソだろ。 

 

 これらすべてが、根拠のない予断です。こうした予断によってジャニーさんを信じ、犯罪の告発を黙殺したことで、テレビ局はジャニーさんがシロであるという既成事実を作ってしまい、自分らがそれに縛られることになりました。ジャニーさん、あんた間違ってるよ、あんた頭おかしいよ、といえる人がテレビ界に誰もいなくなってしまったこと、それが問題をこじらせてしまったのです。 

 

 犯罪の告発は、明らかな虚偽が認められないかぎりはいったん信用して受理しなければなりません。その上で、双方の主張内容を比較検討し、どちらが正しいのかを考える。これが法治国家における正しい手順です。 

 

 たとえ99回虚偽の訴えが続いたとしても、100回目の訴えが虚偽であるとはかぎりません。毎回、訴えは公正に検討され続けなければなりません。 

 

 どうせまたウソだろ、なんて予断をもって正当な告発を却下してしまったらどうなりますか。犯罪者が野放しになるんです。 

 

 冤罪がなぜ重大な問題なのかというと、真犯人が野放しにされ、犯行を繰り返すおそれがあるからです。犯罪被害の告発が事実なのに黙殺してしまった場合も、真犯人が野放しになり、犯行を繰り返すかもしれないという、冤罪とまったく同じ状況が作られます。 

 

 だから犯罪被害の告発を軽々しく否定してはいけないのです。その失敗を教えてくれたのがジャニーズ問題であり、テレビ局はそれを学んだとばかり思っていたのですが……。 

 

 最近の松本人志さん性加害疑惑の報じかたを見てると、テレビ局がまた同じ間違いを繰り返そうとしてるように見えるんです。 

 

 

 もちろんすべてのワイドショーを見たわけじゃありませんが、いくつか見たかぎりでは、とりわけお笑い芸人のなかに、まだ事実はわからないと前置きして中立を装いながら、それに続く主張で暗に松本さんをかばうような流れのコメントをいう人が何人もいました。 

 

 そもそも松本さんにどんな疑惑がかけられているのか、その詳細にはほとんど触れず、松本さんを心配してはいけないのか、仕事のなかった頃に松本さんの番組に呼ばれた恩がある、などと人情論だけで松本さんを擁護する芸人、タレントのコメントばかりが目立つ『ワイドナショー』が一番偏ってました。 

 

 女性側をむやみに疑うべきでないとはっきり主張してた人はごくわずか。大半のタレントは、あたりさわりのない言葉を注意深く選んで、どちらにも取れる発言しかしていないように見えました。 

 

 松本さんにかけられている疑惑について詳しく報じずに、擁護する仲間や後輩の人情論ばかりを流すのは、公平とはいえません。番組制作者が、松本さんが犯罪者のわけがないという予断にひきずられて出演者を選んだり、番組を構成してるのではないかとすら疑ってしまいます。 

 

● 的外れな人情論と損失論 

 

 人情論がなぜいけないのか。立川志らくさんは、自分は人情を大事にするから世話になった松本さんを支持するといってますが、もし被害者が自分の娘だったとしても同じことをいうのでしょうか。 

 

 もしも、被害を訴える女性たちの親が逆上して松本さんを殺すなんてことが起きたとしても、それもまた人情の成せる業です。人情は人を助けることもできるし、人を殺すこともできます。加害者にも被害者にも人情はあります。どちらの家族にも人情はあります。 

 

 去年読んだ本のなかで、ある心理学者が「共感」の危険性を指摘してました。共感はスポットライトである。対象者だけを明るく照らし出すが、その周囲は暗闇で、何があるのかまったく見えないのだ。 

 

 人情もスポットライトです。だから人情で物事の正誤を公平に判定することはできませんし、してはいけないのです。女性の訴えに耳を貸さず、世話になった松本さんを一方的に信じる志らくさんは非情です。 

 

 松本さんがいなくなったらテレビ界、お笑い界の損失は計り知れない、なんて声も多いのですが、それは告発の真偽とは無関係だし、単なる論点ずらしです。 

 

 犯罪がらみの理由以外でも、過去に人気芸能人が急に引退した例はあります。事故や病気で急逝した人も大勢います。その直後には惜しむ声がたくさん上がりますが、しばらくすればみんな忘れます。大衆なんて薄情なもんですよ。次から次へと新たなスターが登場し、芸能界もテレビも何事もなかったかのように続いてきました。1年も経てば(もっと早いかな?)、松本さん不在のテレビにみんな慣れてしまうでしょう。仮に、このまま引退したとしてもなんの問題もありません。 

 

 この世に替えのきかない人なんてひとりもいないんです。もしもそんな人が歴史上ひとりでもいたのなら、その人の死とともに人類の歴史は終わってたはずです。 

 

 これは冷酷な事実ではなく、救いです。替えがきくからこそ、ある人の不在をべつの人が補える。人類は助けあって生きていけるんです。 

 

 

● 性犯罪に無関心なテレビ局 

 

 一般視聴者に基礎知識がないため判断しづらい問題を取りあげるときは、問題に詳しい専門家を呼んで解説してもらう。これが一般的な手法です。コロナ禍では朝から晩まで感染症の専門家たちがテレビに呼ばれて解説してましたよね。地震の後には地震学者が出演して解説してます。 

 

 だったら今回の件でもすべてのワイドショーなどが、性犯罪を学問的に研究している学者や、性犯罪被害の弁護に詳しい弁護士といった専門家を呼んで解説してもらうべきです。私もそういう人たちが今回の件をどう見てるのか、とても興味があります。 

 

 でも、そういう専門家がテレビに出まくってる様子はないんです。出演した番組があったとしても、その回数も出演時間もごくわずかでしょう。性犯罪被害者の弁護をしたことのない弁護士に一般論を述べられても、参考にはならないんですよ。 

 

 私も全然詳しくありません。性犯罪の学問的な研究書を2冊ほど読んだことがあるだけですが、それだけでも、性犯罪について抱いてた自分のイメージに「事実無根」の思いこみが多数あることを思い知らされました。 

 

 日本の性犯罪認知件数が欧米に比べて少ないのは、犯罪が起きてないからではなく、そもそも警察が性犯罪被害の訴えを門前払いしてしまうからであり、裁判にまでこぎつけるのは被害全体の2%くらいしかないなどといった、法治国家とは思えない実態があります。こんな現状を知ったら、なぜすぐに警察に被害届けを出さなかったんだ、なんて気安くいえませんよね。そういったことも含め、単なる芸能スキャンダルではなく、社会問題として扱おうとする姿勢がテレビから全然伝わってこないのは非常に残念です。 

 

● 週刊誌という入れ物を叩く人たち 

 

 というわけで、私も『週刊文春』の記事を読んでみました。 

 

 週刊誌が完売して儲けてるだけだ、なんてつまらない皮肉をいってる芸人もいましたけど、主張の中身にきちんと反論してください。週刊誌という入れ物にケチつけてすべてウソだとなじるのは、芸人は全員バカだからヤツらのいうことは全部ウソ、と決めつけるのと同じです。ちなみに私は図書館で読みましたので、売り上げには貢献してません。 

 

 過去に文春にスクープされたことを恨んでいて、ここぞとばかりに文春叩きをしてる人たちもいます。ホントに誤報で被害を受けた人ならともかく、自分の悪行を暴露された人までが便乗して叩いてるのは笑うしかありません。 

 

 過去の文春の誤報記事を並べて、いかにも週刊誌は信用できないという空気を作りたがってる芸能ライターもいますが、これはインチキに近いやりかたです。 

 

 週刊誌に誤報があるのは事実なので、鵜呑みにするのは禁物です。とはいえ、数件の誤報だけを抽出して週刊誌全体が信用できないと断じるのは、間違った論証です。ある一定期間のすべての記事のうちで誤報がどの程度あったのか、それを数字であきらかにしなければ意味を成しません。ジャニーさんを告発した記事は事実だったわけですし。 

 

 私は著書の執筆のために、明治時代から現在までのさまざまな新聞雑誌記事を大量に読んできました。ある事件を各雑誌がどう報じているかを比べる作業を何度もやってれば、どの雑誌に取材力があるか、信用できるかはなんとなくわかってきます。 

 

 『週刊文春』に関していえば、誤報もあるけど、雑誌そのものの存在意義が疑われるほどの量ではないと思います。なので鵜呑みにはせず、記事ごとに信憑性を判定すればそれでいい。 

 

 繰り返しになりますが、大事なことなのでいっておきます。犯罪の告発に関しては、これまでウソだったから今度もウソだという予断をもってはいけません。 

 

 

● 女性側の主張の信憑性は? 

 

 ネット上には、松本さんがやってないことを証明するのは不可能だ、ないことを証明するのは悪魔の証明だ、なんて意見もありました。 

 

 どこでそんな愉快な考えを聞きかじってきたのか知りませんけど、今回の場合、犯罪被害を告発した女性側の主張にあきらかな矛盾や虚偽が認められれば、松本さんの潔白が証明されたとみなしてもいいので、悪魔の証明を心配する必要はありません。 

 

 いまのところ松本さんはほぼ何も主張しておらず、女性側の主張のみが公開されてます。なので現時点では、女性の主張を一方的に検証して攻撃できる松本擁護派が圧倒的に有利なんです。 

 

 にもかかわらず、松本擁護派のあいだから、女性の主張内容の信憑性を崩す決定的な論は出てません。傾聴に値する決定的な反論があるなら、とっくのむかしにマスコミでも大きく取りあげられてるはずですが、そうなってないのは、松本擁護派が女性側の主張を突き崩せていないからです。 

 

 念のためにいっておきますが、あとからリークされた女性からのお礼メッセージが合意の証拠にはならないことは、すでに専門家が指摘してます。 

 

 さて、記事内容ですが、一読したかぎりでは、被害を主張する女性たちの主張内容にあきらかな虚偽や矛盾は見当たりません。先ほどもいったように、私だけが矛盾に気づかなかったわけではなく、松本擁護派の人たちからもまともな反論は出てないんです。なので女性側の証言を積極的に疑う理由・材料はないと判断します。 

 

 かたや、松本さんらの主張内容は、検討したくてもほぼないも同然です。その少ない主張内容のなかで、事実無根といったのに無根でないことが判明したり、会見はせず裁判で戦うといいながら、とうとう出たね、などと自分に都合のいい「キリトリ」のようなあいまいな言葉だけをSNSで流して相手を貶めたりと、法廷外での不誠実かつ疑わしい言動が目立ちます。 

 

 現状では、松本さん側の潔白を信じるに足る決定的な要素が何もないんですよ。一方で、被害を主張する女性のいいぶんはそれなりの量もあるし、否定する要素もありません。 

 

 ですから現時点では、女性側の告発を事実と仮定して、その真偽を検討していくしかありません。私は松本さんの記者会見をいまでも望んでますが、それについては最後に述べます。 

 

 

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(まとめ)松本人志に関する一連の報道に対する多くの意見が寄せられました。

一部ではテレビ局や芸能人に対する批判的な意見もありますが、中には冷静な視点で物事を考える姿勢を示したコメントも多く、冤罪や告発についての重要性を強調する声もありました。

また、性被害に対する社会全体での対応についても意見が寄せられ、公平な立場で物事を見つめることの重要性が示唆されています。

 
 

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