( 136082 )  2024/02/05 13:53:54  
00

ベストカーWeb 

 

 2024年2月5日、東京23区や埼玉県南部を含む広い範囲で10cm前後の積雪が予想されています。「夏タイヤでも雪道なら大丈夫」とか「ちょっとそこまでなら問題ない」とかよくわからない根拠で自信を持っていませんか!?雪道での夏タイヤ運転、絶対ダメ!! 

 

【画像ギャラリー】夕方から都心で大雪予報!!「ちょっとそこまで」が命取り!!絶対やめて降雪時の無謀「夏タイヤ」運転(4枚) 

 

※2022年11月30日配信記事を再掲載したものです 

 

文/ベストカーWeb編集部、写真/ベストカーWeb編集部、Adobe Stock、トビラ写真:poloska25@Adobe Stock 

 

 本日2月5日午後から明日6日朝にかけて南岸低気圧の影響で関東の広範囲で雪が降ると予想され、東京23区では10cm以上の積雪が予想されています。 

 

 スタッドレスタイヤに替えず夏タイヤを履いたままで「ちょっとくらい平気だろう」という認識でクルマを使おうと思っていませんか?未だに降雪時には夏タイヤのままで走行し、坂道で立ち往生するクルマが後を絶ちません。 

 

 そもそも夏タイヤを装着したままで雪道を運転すると『公安委員会厳守事項違反』に該当し、反則金6000円(普通車)の罰則があります。 

 

 道路交通法第七十一条(運転者の厳守事項)の六項にて、"……中略、道路又は交通の状況により、公安委員会が道路における危険を防止し、その他交通の安全を図るため必要と認めて定めた事項"とあります。 

 

 よって、各都道府県の公安委員会による道路細則でスタッドレスタイヤの装着やタイヤチェーン等滑り止めの措置をしなければいけないことが定められているのです(※沖縄県は除く)。 

 

 また反則金の有無についてだけではなく、雪道でスリップした際に自損事故で済むとは限りません。当然ながら他車との衝突、そして歩行者を巻き込んだ人身事故に発展する恐れもあります。その際の処分についても雪道を夏タイヤで走っていれば当然ながら運転者の過失も大きくなることは間違いありません。 

 

 JAFが2017年に行ったテストによれば夏タイヤとスタッドレスタイヤの制動距離(ブレーキをかけてから停止するまでの距離)はかなりの開きがありました。 

 

 40km/hからの制動テストでは圧雪路でスタッドレスタイヤの制動距離は17.3m。一方の夏タイヤは29.9mとスタッドレスタイヤよりも12m以上の制動距離を要しています。12mといえば自動車2台以上の間隔であり、いざという時にこの差は大きいのではないでしょうか。 

 

 さらに氷盤路で言うとスタッドレスタイヤの78.5mに対して、夏タイヤはなんと105.4mと30m近い制動距離の差がありました。これは40km/hのテストなので車速が上がっていけば当然ながら制動距離はどんどん伸びていきます。 

 

 夏タイヤで雪道を走ることの恐怖はお分かりいただけたと思います。 

 

 

 もし降雪地域の方でスタッドレスタイヤを装着して明日が初めての雪道なら、後続車がいないことや周囲の安全を十分に確認したうえで「強めの加速」、そして「強めのブレーキ」をしてみることをおすすめします。 

 

 路面の状態と、タイヤのグリップ性能を体感するためで、せっかくのスタッドレスタイヤを生かすのには大切な試みになります。もちろん周囲の交通状況への配慮を忘れずに。 

 

 年々スタッドレスタイヤの性能は向上していきますが、いくらスタッドレスタイヤが高性能になろうと物理の法則には逆らえません。雪道走行の基本として、挙げたいのは以下の項目です。 

 

1:ハンドルを急に切らない 

2:急発進、急加速をしない 

3:車間距離をしっかりとる 

4:急ブレーキは禁物、ブレーキは慎重に踏む 

5:エンジンブレーキを上手に使う 

6:雪道の下り坂はスタッドレスタイヤ装着+4WDでも意外に止まらないので早めのブレーキ、ゆっくり走る 

7:デフロスターを入れて車内を暖め、窓のくもり取りはエアコンをON 

 

 基本は、急のつく運転をせず、そぉーと操作すること。しっかり止まれるように前のクルマと車間距離を多めにとること。 

 

 下り坂ではDレンジからシフトダウンして、エンジンブレーキを使うことでマイルドに減速させて車体を安定させることができます。 

 

 ただし、FF車の場合、エンジンブレーキを使うとリアタイヤが滑り出すことがあるので、Dレンジのままフットブレーキを丁寧に使うことで、下り坂をより安全に走ることができます。 

 

 さらに雪が降った当日の夜から朝方、翌日以降は路面はアイスバーンになり、ツルツルになっていますのでさらに注意が必要です。 

 

 

 
 

IMAGE