( 136203 )  2024/02/05 22:04:42  
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衆院予算委員会で立憲民主党の岡田克也幹事長の質問に答える岸田文雄首相=国会内で2024年2月5日午後3時2分、竹内幹撮影 

 

 岸田文雄首相は5日の衆院予算委員会で、自民党派閥の政治資金パーティーを巡る裏金事件を受け、今国会で政治資金規正法を改正すると明言した。これに関連して、自民党は同日、党所属の全議員を対象に、政治資金収支報告書への不記載の有無を確認するアンケートを開始した。自民はまた、収支報告書を訂正した安倍派、二階派の計98人分のリストを衆院予算委理事会に提出した。 

 

【図解】安倍派を巡る疑惑の構図 

 

 首相は予算委で「今国会で、政治資金規正法をはじめとする法改正を実現する」と答弁した。改正内容については今後、与野党で協議する見通しだ。 

 

 自民のアンケートは「派閥による政治資金パーティーに関する全議員調査」と題するA4で1枚の用紙で、全議員に配布した。裏金事件に関する党の現状を「極めて深刻な状況」と記したが、設問は2問のみ。収支報告書への不記載の有無と、ある場合は2018~22年の各年の不記載額を、8日までに回答するよう求めている。来週初めに取りまとめを行う方針だ。党幹部は、新たに裏金を受領した議員が判明すれば、2日から党幹部が実施している党の聞き取り調査の対象に加える方針を示している。 

 

 聞き取り調査は、収支報告書を訂正するなどした現職議員ら約90人が対象。野党が求めた裏金事件の「実態解明」に向けた取り組みの一つで、連日実施しており、今週中に聞き取りを終える予定だ。首相は5日の予算委で「(聞き取り作業後)外部の第三者による取りまとめを予定している」と明らかにした。 

 

 自民は5日、20~22年の収支報告書を訂正した議員らのリストを予算委理事会に提出。立憲民主党によると、安倍派91人と二階派7人の計98人分。政治資金規正法違反で起訴された池田佳隆衆院議員のほか、安倍派の「5人衆」と呼ばれる幹部、二階派の二階俊博元幹事長ら82人は個人名が掲載されたが、細田博之前衆院議長ら元職など16人分は政治団体名のみで個人名は伏せられていた。 

 

 立憲の安住淳国対委員長は5日、国会内で記者団に「5年分の名簿を要求していたが3年分しかなく、支出や日付の具体的な記載もない。不誠実だ」と批判した。アンケートや聞き取り調査の結果も国会に報告するよう求めた。【竹内望、中村紬葵】 

 

 

 
 

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