( 139738 )  2024/02/16 12:37:38  
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 東京都台東区の自宅で次女(当時4歳)に自動車用の不凍液などを飲ませて殺害したとして両親が逮捕された事件で、両親のスマートフォンやパソコンに、不凍液を含む複数の有毒物質に関するインターネットの検索履歴があったことが捜査関係者への取材でわかった。人体への有害性を調べた形跡もあり、警視庁が事件との関連を調べている。 

 

【図】ひと目でわかる…容疑者の家族構成 

 

細谷健一容疑者 

 

 殺人容疑で逮捕されたのは、台東区今戸の会社役員、細谷健一(43)、妻の志保(37)両容疑者。2人は昨年3月12日~13日頃、自宅マンションで次女の美輝(よしき)ちゃんに対し、何らかの方法で向精神薬「オランザピン」と不凍液などに使う化学物質「エチレングリコール」を摂取させ、中毒死させた疑いがある。 

 

細谷志保容疑者 

 

 逮捕後の調べに、健一容疑者は「関与していない」と容疑を否認し、志保容疑者は黙秘している。 

 

 捜査関係者によると、警視庁は昨年8月に両容疑者の自宅を殺人容疑で捜索。2人のスマホやパソコンを押収して解析したところ、数年前からオランザピンやエチレングリコールのほか、猛毒成分を含むトリカブトなどを検索し、一部については毒性や人体への影響を調べた形跡が確認されたという。 

 

 オランザピンと不凍液は、美輝ちゃんが死亡する約1年前から、繰り返しネット通販で購入されていた。オランザピンは統合失調症やうつ病の治療薬で、国内で入手するには処方箋が必要になる。志保容疑者は海外のサイトを通じて個人輸入していたという。警視庁は美輝ちゃんの毛髪の鑑定結果から、一定期間にわたりオランザピンを飲まされていたとみている。 

 

 一方、両容疑者の周辺では、同じマンションの別室に住んでいた健一容疑者の姉(当時41歳)が2018年4月に死亡している。当時、死因は特定されなかったが、美輝ちゃんの死後の再捜査で、病院に保存されていた姉の臓器の一部から、不凍液に含まれるエチレングリコールが検出された。 

 

 両容疑者は姉の死亡前にもネット通販で不凍液を購入していたといい、警視庁が経緯を調べている。 

 

 

 
 

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