( 140043 )  2024/02/17 00:59:53  
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MBSニュース 

 

 日本最古の学生寮・京都大学の「吉田寮」をめぐり、耐震性に問題があるとして大学が学生らに明け渡しを求めた裁判で、京都地裁は学生側の訴えを一部認め、在寮契約が認められている14人の学生らについては明け渡しを認めませんでした。一方で、すでに寮を退寮していた人や大学側が新規入寮募集を認めない状態で寮に入った3人については、学生らに明け渡すよう命じたということです。 

 

【写真で見る】現在の吉田寮の内部…根付く独自文化も『寮に住んでいない学生も使える音楽スペース』『大学との交渉の末につくられたオールジェンダートイレ』 

 

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 1913年に建築された「吉田寮」は日本最古の学生寮とされ、部屋割りや決まりごとも学生が話し合いで決めてきた「自治寮」です。 

 

 寮の運営方針は当初から大学との話し合いによって決めてきましたが、大学側は2017年、一部の老朽化に伴い、耐震性に問題があるとして全ての寮生の退去と新規入寮募集の停止を要求。 

代わりとなる宿舎を提供するとしたものの、一部の寮生は退去を拒み、話し合いの再開を求めました。 

 

 ところが、2019年には「要求に応じなかった学生たちが寮を不法占拠している」などとして大学側が退去を求め、築111年となる現棟に住んでいた学生たちを提訴しました。 

 

 これまでの裁判で寮生側は「建物を補修しながら継続的に居住できる」としたうえで「戦前から受け継がれてきた寮自治という他には得難い『営み』そのものを守るべきだ」と主張。 

 

 一方、大学側は「現棟は震度6強の地震で倒壊の危険がある」としたうえで、「代わりの宿舎を提供するため、大学周辺への居住は可能」として退去を求めていました。 

 

 

 
 

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