( 140176 )  2024/02/17 14:34:39  
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2024年2月17日午前9時22分、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は鹿児島県南種子町の種子島宇宙センターから、新型主力ロケット「H3」2号機を打ち上げに成功した。

H3は予定の高度に到達し、搭載した超小型衛星の分離も成功した。

H3は2024年度中に現行の主力機「H2A」に代わり、日本の宇宙輸送の主力となる予定である。

初号機での不具合を踏まえて再設計を行い、2号機では成功を収めた。

H3は低コスト化や競争力の向上など、国際的な衛星打ち上げ市場での需要増に対応することが期待されている。

(要約)

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打ち上げに成功したH3ロケット2号機=鹿児島県南種子町の種子島宇宙センターで2024年2月17日午前9時22分、吉田航太撮影 

 

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は17日午前9時22分、新型主力ロケット「H3」2号機を種子島宇宙センター(鹿児島県)から発射した。JAXAによると、機体は予定の高度約680キロに到達し、搭載した超小型衛星の分離に成功した。 

 

【写真】打ち上げに成功したH3 

 

 新たな国産主力機のデビューは1994年のH2ロケット以来となる。H3は2024年度中に退役予定の現行の主力機「H2A」に代わり、今後20年間の日本の宇宙輸送の中心を担う。宇宙ビジネス拡大で需要が増す国際的な衛星打ち上げ市場で、競争力確保を目指す。 

 

 JAXAは14年からH3の開発を始め、23年3月に初号機を打ち上げた。ところが、電源系統の不具合で2段目エンジンに着火せず失敗に終わった。共同開発する三菱重工と共に、部品の絶縁を強化するなどの再発防止策を2号機に施した。 

 

 2号機はロケットの性能確認を主目的とする「試験機」の位置づけ。初号機で失った衛星と重さなどが同じ模擬衛星と、2機の超小型衛星が搭載された。JAXAによると、1、2段目のエンジンは予定通り燃焼し、発射後約17分にキヤノン電子の超小型衛星「CE-SAT-1E」を分離したという。 

 

 H3は全長約63メートル(2号機は約57メートル)、直径約5・2メートルでH2Aより一回り大きい。エンジンの推力を向上させ、衛星の打ち上げ能力を1・3倍に高めた。既製の部品を使ったり、3Dプリンターを用いて部品の数を減らしたりして低コスト化を図り、打ち上げ費用をH2Aの半額の約50億円に下げることを目指す。【田中韻】 

 

 

 
 

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