( 140768 )  2024/02/19 12:45:02  
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カード会社から1800万円の支払いを求められている女性(37)。自己破産を検討しているという=2024年2月13日、東京都港区、福岡龍一郎撮影 

 

 海外で高級腕時計を買い付ければ、報酬がもらえる――。 

 

 コロナ禍の海外渡航の規制が落ち着いた時期から募集が始まった、そんな不思議な「仕事」を巡り、トラブルが相次いでいる。参加者たちには、3千万円を超えるクレジットカードの債務を抱えた人もおり、一部は集団で弁護士に対応を相談している。 

 

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 この「仕事」は、大手求人サイトを介して東京都渋谷区の時計買い取り会社が募集していた。応じると都内の「事務所」で面接が行われた。 

 

 渡航費は会社持ち。参加者は「バイヤー」として、海外の貴金属店で自身のカードで購入代金を立て替え、帰国後に代金分が口座に振り込まれる仕組みだった。報酬は代金の5~6%相当と設定された。 

 

■昨年11月27日に暗転 

 

 だが、昨年11月27日以降、同社からの振り込みがなく、カード代金を支払えなくなるバイヤーが続出。この日を引き落とし日に設定していたカード会社が多く、不払いが一斉に発生したという。 

 

 多額の債務を抱えたバイヤーの一人が他のバイヤーらに連絡を取って実施したアンケートによると、同社からの支払いが滞り債務を抱えたバイヤーは、1月末時点で30~70代の男女41人いた。カード会社から請求された総額は、1人あたり230万~3800万円ほどで約5・9億円に上った。うち21人が貯金などから計約1・1億円を捻出したが、差し引き約4・8億円がカード会社への不払いとなった。 

 

朝日新聞社 

 

 

 
 

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