( 140983 )  2024/02/19 23:10:13  
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盛山正仁文部科学相への不信任決議案を岡田憲治衆議院事務総長(中央)へ提出する立憲民主党の議員=19日午後、国会内(春名中撮影) 

 

立憲民主党が19日に盛山正仁文部科学相不信任決議案を衆院に提出したのは、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の解散命令請求を巡り、東京地裁が教団側と文化庁側の双方から意見を聴く「審問」が22日に開かれることを踏まえた判断だ。教団側との関係が指摘される盛山氏に不信任の意思を突きつけるには最善のタイミングだと読んだ。 

 

立民の安住淳国対委員長は「いつまでもこの問題を引きずらせるわけにはいかない」と不信任案提出の理由を記者団に説明した。 

 

加えて、党内には、盛山氏への追及が「旬」を過ぎてしまうことへの懸念もあったようだ。立民閣僚経験者は「審問が始まれば、世論の追い風が勢いを失う可能性もある」と指摘する。 

 

立民は、日本維新の会や共産党、国民民主党に対して不信任案への賛同を呼び掛けているが、維新は反対に回る公算が大きく、足並みは乱れそうだ。 

 

維新は、盛山氏の国会答弁の迷走などに対しては批判を重ねているが、積極的に辞任は求めてはいない。盛山氏が「行政のゆがみ」を生じさせたという根拠は示されていないと主張し、立民、共産、国民民主3党とは一線を画している。 

 

とはいえ、維新も、自民党派閥パーティー収入不記載事件を受けた政治倫理審査会の開催要求に関しては3党と主張が一致している。自民に対して連携して圧力をかけるため、不信任案への対応の違いが「野党分断」と映ることは避けたいところだ。 

 

維新幹部は19日、不信任案への賛同を立民幹部から求められ、反対に回る見通しをにじませながらも「邪魔はしない」と応じた。政倫審開催や令和6年度予算案の衆院採決日程をにらみ、当面は野党間の神経戦が続くことになる。(松本学) 

 

 

 
 

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