( 142518 )  2024/02/24 13:45:34  
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パナソニックの社内運動会 

 

2020年から2023年に入社した若手の社員1000人を対象に行ったある調査によりますと、仕事を辞めたいと感じている人が51%に上りました。若者の離職対策が大きな課題となる中、パナソニックが社内交流を目的とした運動会を開催しました。 

 

 

東京・渋谷の国立代々木競技場。掛け声で始まったのは、踊りと玉入れを融合したダンシング玉入れに綱引き大会。参加者を見てみると、胸にはパナソニックのロゴが。これは大手電機メーカー「パナソニック」が開催した社内運動会です。 

 

参加資格は、新入社員から5年目まで。対象となる社員の3割、およそ1200人が参加しました。こうして全国の社員を集めて運動会を行うのは初めてだということです。 

 

「鹿児島から来てるんですが、営業所も7人と少ないので、たくさんの社員と会うのは初めて」(入社5年目の参加者) 

 

「ちょうどコロナ入社と言われる世代。人に会えず相談しにくい環境が続いた」(入社4年目の参加者) 

 

運動会に参加する社員は、出勤扱い。さらに勤務地から会場までの交通費などは全て会社が負担します。 

 

パナソニックの品田正弘社長は運動会を開いた狙いについて、「分社化でどんなことをやっているのか分かっていない。コロナ禍という特殊な環境の中で入社したメンバーにこういう機会を作ってあげたいと思った」と語ります。 

 

パナソニックでは社内カンパニー制を導入したことで、組織間の交流が課題となっていました。入社5年目までの社員に行ったアンケートでは、組織の壁を越えた協力体制について課題を感じると答えた人が44%に上りました。 

 

コロナ禍で対面でのコミュニケーションも減った中、若手社員たちから交流の場が欲しいとの要望が出て、社内運動会の開催が決まったということです。 

 

「Z世代の考えを経営に取り込んでいくことが重要。若者の熱量をどのように経営に生かしていくのかすごく可能性を感じている」(品田社長) 

 

 

10代の約半数が「人からうらやましがられることは重要」と考えている 

 

WBSの原田亮介解説キャスターはZ世代について、“横の目”を大事にする世代だと語ります。 

 

「Z世代は同世代の横のつながりを大事にする。友達に認められたいという価値観を持っているのが特徴だ。今回のようなイベント(社内運動会)はモチベーションを上げるには非常にいい」(原田解説キャスター) 

 

リクルートワークス研究所の調査では「人からうらやましがられることは重要」との質問に対し、重油と回答した10代は45.6%と、30代の25.8%、40代の20.6%に比べ突出して高い数字が出ています。 

 

また「自分の行動を決める際に友人がどう思うか重要」との質問に対しても10代は49.3%と30代の29.2%、40代の22.1%と比べてこちらも高い数字が出ました。この点がこれまでの世代とZ世代との違いと言えます。 

 

角谷暁子キャスターは「私も20代ですが、SNSとともに育った世代として、自分の行動や自分の生活が人からどう見えるかは価値観の中に意識することが刷り込まれてしまっている」と話します。 

 

職場観と離職の意向 

 

働き方に関してもZ世代の意識は違います。 

 

「有給やリモートワークに対する欲求は非常に強い。ただし、ゆるい職場がいいかというと必ずしもそうではない。『ゆるいと感じる』『ゆるいと感じない』どちらの職場についても3年以内に辞めたいと考える人は5割を超えている。両極端の人たちが辞めたいと感じている。これまでの会社組織は縦だったが、そうではなく他の職場、あるいは他の会社の人たちといった横がどう働いているかへの関心が高い。これまでなかった世代で、育てる中間管理職には大変なことが待ち構えている」(原田解説キャスター) 

 

※ワールドビジネスサテライト 

 

 

 
 

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