( 142748 )  2024/02/24 23:50:19  
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(ブルームバーグ): 中国株式市場が世界最低から最高のパフォーマンスへと見事な反転を示したことで、市場にとってプラス方向の政策が取られる限り上昇は続くと、投資家の間で慎重ながら楽観的な見方が広がりつつある。 

 

今年に入り、中国当局が株式市場や自国経済を刺激するための新たな策を打ち出さない週はめったにない状況だ。そうした中で、2月は中国本土銘柄から成るハンセン中国企業株(H株)指数がこれまでに10%強上昇し、世界の主要株価指数で値上がり率トップ。中国本土株のCSI300指数は9営業日続伸し、2018年以来最長の上昇局面となっている。 

 

中国経済が依然逆風にさらされる中、「国家隊」と呼ばれる政府系ファンドが買い支えていると見られ、株価の上昇局面は短い期間となるかもしれない。ただ、バリュエーションが低迷していることに加え、グローバル・マネーマネジャーと地元マネーマネジャーのポジショニングからも、投資家はこのような状況の市場からリターンを上げるまたとないチャンスを見いだしている。 

 

BCAリサーチの新興国市場担当チーフストラテジスト、アーサー・ブダギャン氏は、「当局の痛みは限界点に達した。売られ過ぎの状態にきており、政策対応はより一層積極的になっている。従って、現行水準からのさらなる戦術的な上昇を期待したい」と語る。 

 

H株指数が世界で最低のパフォーマンスとなった1月から、現在の市場のムードは急速に変化している。信用取引のマージンコール(追加証拠金請求、追い証)などが脅威となり、懸念が弱気心理を強め、CSI300指数は2日には5年ぶりの安値に沈んでいた。 

 

その後、着々と支援策が打ち出され、政府当局がこうした混乱に終止符を打つ決意を示したことで、暗い雰囲気は徐々に薄らいできている。 

 

国家隊は株式の買い入れを増やし、その対象を小型株にまで広げたようだ。ブルームバーグが報じたところによると、新たに呉清氏が主席に就いた中国証券監督管理委員会(証監会)は、主要機関投資家に対し株式市場の取引開始直後と終了直前に株式を売り越すことがないよう指示した。 

 

 

一方、実体経済への支援も強化され、住宅ローンの主要指標金利が引き下げられ、開発業者への融資が強化されるなどしている。 

 

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原題:China Stocks’ Stellar Rebound Has Traders Betting on More Gains(抜粋) 

 

--取材協力:Ishika Mookerjee、Akshay Chinchalkar. 

 

(c)2024 Bloomberg L.P. 

 

Henry Ren, Charlotte Yang 

 

 

 
 

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