( 145693 )  2024/03/04 23:01:27  
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参院予算委員会で質問する立憲民主党の蓮舫氏=4日午後、国会・参院第1委員会室(春名中撮影) 

 

立憲民主党の蓮舫参院議員は4日、参院予算委員会で政治とカネの問題を巡って、新藤義孝経済再生担当相と小泉龍司法相らに追及の矛先を向けた。蓮舫氏は両氏が厳格な使途公開が求められる政治団体から比較的緩やかな団体に政治資金を移管していたと指摘し、「隠蔽だ」と批判。新藤氏が「どういうことか。冗談ではない」と反論する場面もあった。 

 

【写真】参院予算委員会で立憲民主党の蓮舫氏の質問に答弁する新藤義孝経済再生担当相 

 

■「私的流用はないか」と指摘 

 

「自民党総支部の経費の明細開示率は99・1%透明化されている。『その他政治団体』である後援会に10年で2億6000万円を付け替えたら、開示率は9・8%に低下している。政治資金の隠蔽ではないか」 

 

蓮舫氏は予算委で、新藤氏に具体的な数字を示しながら舌鋒鋭く迫った。 

 

政治資金規正法が定める政党支部など「国会議員関係政治団体」は1万円超の経常経費について、原則として領収書の添付と内訳の明記が求められる。一方、「その他の政治団体」は経常経費の明細の記載は不要で、政治活動費も明細の記載は「1件5万円以上」などと基準が緩い。 

 

蓮舫氏は予算委で、新藤氏の対応について「法の抜け穴を使って私的に流用していることはないか」「脱法的だ」などと指摘した。 

 

蓮舫氏は予算委に出席していない自民の茂木敏充幹事長についても、新藤氏と同様の仕組みで、令和4年までの10年間で約3億2千万円の政治資金が移管されていることも明らかにした。 

 

■新藤氏、答弁書をたたきつける場面も 

 

新藤氏は「政治資金の隠蔽」と指摘されると、憮然とした表情で「あの、隠蔽といわれるのはどういうことか。私は隠蔽していると言われたら冗談ではない」と答弁書を答弁台に叩きつけながら反論し、野党席からヤジを飛ばされる場面もあった。 

 

蓮舫氏も新藤氏の態度について、「(新藤氏が)ずいぶん上から目線で答弁されている。理解できない」と疑問を呈した上で、「資金管理団体で計上するのはほぼ全額が切手代だ。封筒も便せんもない。机椅子など事務用品もない。光熱費はゼロ。コピー機もない。バーチャル(事務所)か何かか」と指摘した。 

 

蓮舫氏は小泉氏に対しても、10年で約7800万円の政治資金を政治団体同士で移動していると指摘。「脱法行為はないか」と質問すると、小泉氏も「お金を出してくれる方と票を取ってくれる方がダブるが、枝葉は違う」などと反論した。 

 

質問を終えた蓮舫氏は記者団に対し、「新藤氏は逆ギレして説明がよく分からなかった。小泉氏はちょっと意味不明だった」と自身の質疑を振り返っていた。(奥原慎平) 

 

 

 
 

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