( 145913 ) 2024/03/05 14:45:16 0 00 訂正された細田博之氏の収支報告書
社会的弱者を助けるために秘密裏に行動し、汚いカネにまみれた権力者を叩き潰す――。2020年に放送されたテレビ朝日系の大ヒットドラマ「七人の秘書」はこんな筋書きで人気を集めたが、自民党派閥の政治資金パーティーの裏金事件を巡る衆院政治倫理審査会(政倫審)を見る限り、「自民党国会議員の秘書」はそうではないらしい。
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総額約5.8億円の裏金化が報じられた最大派閥「安倍派」(清和政策研究会)の事務総長だった西村康稔・前経済産業相(61)をはじめ、同派で「5人衆」などと呼ばれた幹部らが揃って、違法、脱法と指摘される行為に手を染めていた人物として「秘書」「会計責任者」を挙げていたからだ。
西村氏らの発言通りであれば、今回の事件に関わった「自民党国会議員の秘書」は社会的弱者のために権力者を叩くどころか、権力者のために秘密裏に違法、脱法行為を繰り返していたことになってしまう。
西村氏は政倫審で、今回の政治資金収支報告書の不記載に関わったとされる秘書について、いったんは退職したものの、今も「手伝っている」とする趣旨の発言をしていたから驚きだ。
■議員の知らぬところで、カネの記載、不記載すら好き勝手にできる!?
議員本人のあずかり知らぬところで、カネの記載、不記載すら好き勝手にできる疑いが浮上した「自民党国会議員の秘書」。本当にそんなことが可能なのかと思いきや、その“痕跡”がみられる収支報告書があった。安倍派元会長で、昨年11月に亡くなった細田博之前衆院議長(享年79)の政治団体だ。
「通商産業エネルギー政策研究会」。今年2月1日に訂正された支出を見ると、こうある。「支出の目的 使途不明金」「金額 178万円」「年月日 不明」「支出を受けた者の氏名 細田博之」「支出を受けた者の住所 松江市」
政治活動費の内訳として、「その他の経費」に丸印がつけられ、その小分類が「使途不明金」というのもメチャクチャなのだが、この訂正通りであれば、細田氏が派閥からキックバックされた178万円を自分自身に支出し、その使途は不明となってしまうだろう。しかも、訂正日は細田氏の死後なのだ。まさに「死人に口なし」と受け取られても仕方がない。
この訂正はどういう意味なのか。主たる事務所として記載された衆院議員会館の連絡先に電話をかけたが、コールは鳴るものの、つながらなかった。
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