( 150695 )  2024/03/19 13:47:01  
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3月5日に『ガスト』店内と思われる場所で撮影された“調味料一気飲み”の動画。SNSで拡散された 

 

 またしても“事件”が繰り返されてしまった──。3月5日、ファミリーレストラン『ガスト』の店内とみられる場所で、男性が備え付けの調味料を容器ごと口の中へ入れる様子を撮影した動画がSNS上で拡散。 

 

【写真】『ガスト』店内で楽しそうな表情を浮かべ、卓上に備え付けの塩を口いっぱいに含める少年 

 

 7日、運営の株式会社すかいらーくレストランツは公式サイトを更新。プレスリリースを掲載して「当社が運営する店舗で昨年2023年夏頃に撮影されたと思われる迷惑行為の動画がSNS上に掲載されていることが判明いたしました」と動画について説明し、「被害に遭った店舗の特定などの調査を進めており、詳細が判明次第、迷惑行為に関わった当事者には厳正な対処をしてまいります」と伝えていた。 

 

「こうした飲食店への“迷惑行為”で思い出されるのは昨年1月の『スシローペロペロ事件』です。この事件は、高校生の少年が回転寿司店のスシローで醤油ボトルや湯呑みをペロペロと舐める動画をSNS上で投稿し、炎上した事件です。これを受け、スシローを運営する親会社の株価が暴落して、時価総額で170億円が吹き飛び、スシローは少年に対して約6700万円の損害賠償請求を行いました。 

 

 ネットの歴史をたどると、コンビニの冷蔵庫に入ったり、飲食店の食材で遊んだり、おでんをツンツンとつついたりと、これまで似たようなケースでの炎上は少なからずあり、特に火種になることも多かったX(旧Twitter)が、“バカッター”などと揶揄されてきました。 

 

『スシロー』の一件は調停が成立し、訴訟は取り下げられましたが、この事件をきっかけに、本人らは悪ノリやいたずらのつもりでも一生を棒に振る事態もあり得ることが広く認識されるようになりました」(社会部デスク) 

 

 3月9日、同社は公式サイト上で新たなプレスリリースを公開。被害にあったのが茨城県日立市内の『ガスト』店舗であることを公表し、「店内全席の卓上調味料容器を全て廃棄し、新しい調味料と容器に交換いたしました」と説明した。 

 

 また動画の拡散を受けて他の店舗においても「ガスト全店において卓上調味料を一時的に撤去しておりましたが、 上記のとおり被害店舗が特定されたこと、被害店舗での対応が完了したことから、お客様 の利便性を考慮し、卓上調味料を再び全席に設置いたします」としている。被害店舗の近隣住人が語る。 

 

「このお店はよく利用しますが、学生さんや子連れのお客さんが多い印象です。遅くまでやっているので近くに住んでいる人には重宝されていて、地元の人間からすると便利で助かっています。 

 

 日立駅前に大手のファミリーレストランがないこともあってか、地元の中高生の溜まり場のようにもなっています。『マナーがあまりよくない団体客がいる』みたいな話もちらほら聞くこともあったんですが、実際にこういう騒ぎが起こるとイメージが悪くなっちゃいますね……」 

 

 9日のリリースでは「本件に関わった当事者の内、1名の関係者の方からお電話にてご連絡をいただきました」との報告もされていたが、さらなる展開があった。 

 

 NEWSポストセブン取材班が運営会社に問い合わせたところ、同社は「当事者らとの謝罪内容の詳細につきましては控えさせていただいておりますが、その後に動画に関わった3名全員からの謝罪がありました」とのことだった。 

 

 公式サイトに記載があった“厳正な対処”についても尋ねると「現在も調査中でございますが、お客様との信頼関係を損なう重大な事案であると重く受け止め、厳正な対処をしてまいります」と答え、謝罪があった現在も変わらずなんらかの対処を検討しているとのことだった。 

 

 時は令和。もはや単なる“バカッター”では済まされない時代になりつつあるのだ。 

 

 

 
 

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