( 151235 )  2024/03/20 23:50:07  
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住宅ローンの変動金利が上昇する可能性が高まっている=東京都江東区 

 

日本銀行が19日にマイナス金利政策の解除を決めたことで、住宅ローン金利が上昇する可能性が高まった。日銀が短期金利をマイナス0・1%から0~0・1%程度に0・1ポイント以上引き上げたことで、短期金利に連動する住宅ローンの変動金利が0・1ポイント程度上がるとの見方もある。日銀が利上げした背景には、今年の春季労働交渉で中小が4%、大企業で5%程度の高い賃上げ率を示したことにあるようだ。 

 

【グラフで見る】住宅ローン金利の推移 

 

仮に住宅ローン金利が0・1%上がった場合、単純計算では、元本3000万円の毎月の返済額が2500円ほど上がる程度で済むことになる。だが、高い賃上げ率に加えて今後、好調な経済指標が公表されれば、来年度末に向けてさらに金利が引き上げられると指摘する声もある。 

 

第一生命経済研究所の熊野英生首席エコノミストは、19日の日銀の植田和男総裁の会見で、「今回のマイナス金利解除は『ゼロ金利政策』ではないと発言した。金利がゼロではないということは、今後の金利引き上げを示唆しての発言だと感じた」と話す。日銀が示す物価上昇率を2%に安定させる目標は令和7年度には達成するとみて、「早ければ、今年10~12月に短期金利をさらに0・15ポイント引き上げて0・25%にする可能性もある」と予測する。 

 

各銀行の住宅ローンの変動金利の見直しは半年に1回、4月と10月に行われる。3月にマイナス金利を解除したことで、早ければ4月以降にも変動金利に影響が出そうだ。 

 

 

 
 

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