( 151580 )  2024/03/22 00:07:58  
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21日の東京株式市場で日経平均株価が4万815円66銭と史上最高値を更新し、米FRBが金融緩和を維持していることや日銀がマイナス金利解除による混乱が限定的であったことが好感された。

FRBの見通しは利下げ開始時期が遅れるとの観測もあったが、市場に安心感が広がり、日経平均株価は大幅に上昇した。

一方、外国為替市場では円安が進行し、短期金融市場の金利も16年以来のプラス圏に戻った。

市場は引き続き緩和的な金融環境を予想している。

(要約)

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東京証券取引所=和田大典撮影 

 

 休日明け21日の東京株式市場で日経平均株価が大幅続伸し、4日に付けた史上最高値を更新した。米連邦準備制度理事会(FRB)が金融緩和に前向きな姿勢を維持し、米国株が上昇した流れを引き継いだ。日銀が19日に決めたマイナス金利解除による混乱が限定的だったことも好感された。日経平均株価の終値は19日終値比812円06銭高の4万815円66銭。 

 

【写真特集】記者会見に臨む日銀の植田総裁 

 

 FRBは20日の会合で、政策金利を5会合連続で据え置いた。同時に公表した経済見通しでは2024年中に3回の利下げを行うことを示唆し、23年12月会合で示した見通しを維持した。米国のインフレ(物価上昇)圧力は根強く、利下げ開始時期が遅れるとの観測もあったが、FRBが見通しを維持したことで市場に安心感が広がった。 

 

 20日のニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均は前日終値比401・37ドル高の3万9512・13ドルを付け、約1カ月ぶりに終値の最高値を更新。東京市場でも半導体関連株を中心に幅広い銘柄が買われた。 

 

 外国為替市場では円安が先行した。日銀はマイナス金利を解除する一方で、植田和男総裁は記者会見で「当面、緩和的な金融環境は継続する」と強調。市場では日米の金利差が開いた状況は当面続くとの見方が大勢となり、約17年ぶりの利上げ判断にもかかわらず円売りが進む異例の展開となった。21日の東京外国為替市場の円相場は午後5時時点で、19日(午後5時)に比べ97銭円安・ドル高の1ドル=151円22~24銭で大方の取引を終えた。 

 

 ◇「金利」16年以来のプラス圏 

 

 マイナス金利解除を受け、21日の短期金融市場では金融機関が担保なしで資金を貸し借りする「無担保コール翌日物金利」が平均0・074%となり、16年以来のプラス圏に戻った。 

 

 三井住友DSアセットマネジメントの市川雅浩チーフマーケットストラテジストは「日銀の見通し通り物価と賃金の好循環が実現されていれば、株価が大きく崩れることはないだろう」と株価の堅調な動きは当面続くと予想する。ただ、為替市場で円安に歯止めがかからなければ輸入価格の高騰を通じて家計を圧迫する恐れもあり、政府・日銀による円買い介入を警戒する声も出ている。【福富智、ワシントン大久保渉】 

 

 

 
 

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