( 152138 )  2024/03/23 14:47:34  
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フリーの演技を終え感極まる坂本花織選手 

 

■フィギュアスケート世界選手権(日本時間23日、カナダ・モントリオール) 

 

女子フリーが行われ、坂本花織(23、シスメックス)がフリー149.67点の合計222.96点をマークし、ショート4位から逆転で「世界選手権3連覇」の快挙を達成した。 

 

女子では1966年~68年のペギー・フレミング(アメリカ)以来、大会史上56年ぶりで8人目、日本勢では男女を通じて初の偉業となった。 

 

最終グループ3番目で演技した坂本。冒頭は安定感のあるダブルアクセル(2回転半)を決めると、3回転のルッツ、サルコウを余裕を持って着氷。GOE(出来栄え点)はルッツでわずかな減点があったが加点を積み重ね、3回転フリップからのコンビネーションも決めた。後半は連続ジャンプを2本立て続けに成功。終盤は情熱的な曲調に合わせ、最後の3回転ループも着氷するとジャンプは全て降りて会場は大歓声に包まれた。 

 

フリーの得点は昨年10月のスケートカナダでマークした今季世界最高の151.00点には届かなかったが、149.67点の高得点。ショートを終え首位のルナ・ヘンドリックス(24・ベルギー)と3.69点差で出遅れたが、終わってみれば合計で2位のイザボー・レビト(17・アメリカ)と10点近い差をつけ逆転優勝を果たした。 

 

「今日はひとつひとつ集中できた」 

 

演技後、坂本は会心の演技に感極まって天井を見上げ、リンクサイドでは中野コーチが両手でガッツポーズ。会場のファンはほぼノーミスで滑り切った坂本をスタンディングオベーションで称えた。 

 

昨年12月の全日本フィギュアを制した後、「世界選手権3連覇は今シーズンずっと言ってきた目標なので、どうしても達成したい目標」と改めて世界フィギュアに向けて意気込んでいた坂本は重圧を跳ね除け、逆転で宣言通り目標を見事達成した。 

 

3連覇を達成した坂本は会場のインタビューで「(21日の)ショートは4位で少し焦ったんですけど、今日はひとつひとつ集中できた。結果はうれしい」と笑顔をみせた。さらに直後の取材では「つかれました(笑)」と率直な気持ちを明かし、重圧の中てのフリーについて「今日の緊張感の方がやりやすく、“これぞ試合”という緊張感で、すごく良い状態で挑めた。最初アクセルをちゃんと跳べればいけるかなと思って、アクセル降りていつもの流れだったので、これはいけるなという感じになりました」と振り返った。 

 

日本勢は初出場の吉田陽菜(18・木下アカデミー)が総合8位、千葉百音(18・木下アカデミー)がショート13位からフリーで順位を上げ7位に。よって今大会、日本勢上位2人の坂本と千葉の順位の合計は「8」となり、25年大会も最大3人の出場枠を獲得した。 

 

【女子結果】 

1位)坂本花織 計222.96点(SP73.29点、FS149.67) 

2位)イザボー・レビト 計212.16点(SP73.73点、FS138.43) 

3位)キム・チェヨン 計203.59点(SP66.91、FS136.68) 

4位)ルナ・ヘンドリックス 計200.25点(SP76.98、FS123.27) 

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7位)千葉百音 計195.46点(SP62.64点、FS132.82) 

8位)吉田陽菜 計194.93点(SP64.56、FS130.37) 

 

 

 
 

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