( 153383 )  2024/03/27 00:34:53  
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オドーア 

 

 巨人は26日、新外国人のルーグネッド・オドーア外野手(30)の退団を発表した。開幕メンバーから外れるため2軍で調整するよう提案したところ、本人から米国に帰国したいとの申し出があり、球団は意思を尊重して受け入れた。 

 

【写真】トレードマークだったヒゲありのオドーア 

 

 開幕3日前の阿部巨人に大激震が走った。オドーアはオープン戦12試合で34打数6安打、打率1割7分6厘、0本塁打、0打点。本来の力強い打撃は見られなかったが、直近の2安打は一塁への全力疾走でもぎ取った内野安打で、右翼の守備でもスライディングキャッチを見せるなど、懸命なプレーを見せていた。それだけに開幕直前、公式戦に1試合も出場していない段階で衝撃の展開となった。 

 

 レンジャーズなどでメジャー通算178本塁打。22年まで8年連続2ケタ本塁打をマークした左の長距離砲として期待され、推定年俸2億円の1年契約、背番号23で契約した。1月22日に正式発表となり、ビザなどの関係で来日は2月15日にずれ込んだ。宮崎での1次キャンプは参加せず、同16日の沖縄・那覇キャンプ初日から合流した。 

 

 巨人の歴史と伝統を事前に学び、口まわりから顎の下まで長く伸びるトレードマークのヒゲは、ヤンキース時代と同様に自らの意思でバッサリ剃った。「ジャイアンツに来られて興奮」と決意を示していた。守備ではメジャー時代に1000試合以上守った本職の二塁ではなく、外野手登録となってオープン戦は主に右翼手で出場。三塁手・坂本の休養時を想定して三塁で出場したこともあった。 

 

 外野手争いはキャンプから大激戦だった。現状1軍には佐々木、松原、萩尾、丸、梶谷、長野、浅野、重信がいて、オープン戦中に2軍降格となった秋広、オコエも巻き返しに燃えている。当初はオドーアが有力だった右翼は、梶谷など状態の良い選手を起用していくことになりそうだ。 

 

 チームはこの日、29日の開幕戦・阪神戦(東京D)に向けて東京ドームで1軍全体練習を行った。そこにオドーアの姿はなかった。来日1年目の新外国人選手が公式戦の開幕前に帰国、退団となるのは前代未聞で極めて異例。ファンから親しみを込めて「ルーギー」と呼ばれ、「新たな挑戦」と意気込んでいたオドーアの巨人在籍は約2か月とあまりにも短く、想定外の結末を迎えることになった。 

 

 ◆ルーグネッド・オドーア(Rougned Odor)1994年2月3日、ベネズエラ生まれ。30歳。2011年にレンジャーズと契約して14年メジャーデビュー。21年ヤンキース、22年オリオールズ、昨年はパドレス所属。17年WBCベネズエラ代表。メジャー通算1154試合、930安打、打率2割3分、178本塁打、568打点。守備は二塁で1067試合、三塁で44試合、一塁で1試合、右翼で9試合出場。180センチ、90キロ。右投左打。 

 

報知新聞社 

 

 

 
 

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