( 154583 ) 2024/03/30 14:26:17 0 00 FRBのパウエル議長=ロイター
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は29日、焦点となっている利下げの開始時期について「急ぐ必要はない」と述べ、経済指標を慎重に見極めて判断する考えを改めて示した。日米の金利差が縮まりにくい状況が意識されれば、外国為替市場の円相場で、円安・ドル高基調が続く可能性がある。
【チャート】直近1か月のドル円相場の値動き
パウエル氏は、米サンフランシスコで開催されたイベントで発言した。
米国経済が好調に推移しているとの認識から、「利下げという重要な一歩を踏み出す前に、インフレ(物価上昇)率の低下についてもう少し確信を深めるための時間を確保できる」と説明。インフレ率の鈍化が続くかどうかは、「経済指標が教えてくれるのを待つしかない」と述べた。
円相場は今月27日、一時、1990年7月以来33年8か月ぶりの円安水準となる1ドル=151円97銭をつけた。日本銀行はマイナス金利政策を解除した一方、緩和的な金融環境が当面続くとの見通しを示しており、日米の金利差を意識した円売り・ドル買いが進んだ。
29日のニューヨーク市場の円相場は午後5時、1ドル=151円33~43銭だった。(ワシントン支局 田中宏幸)
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