( 161956 )  2024/04/21 15:03:25  
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海上自衛隊の哨戒ヘリコプター「SH-60K」2機が伊豆諸島・鳥島の海域で墜落し、8人中1人が死亡、7人が行方不明になった。

防衛省は2機が空中で衝突した可能性が高いとして捜索と事故原因の調査を進めている。

墜落したヘリコプターの一部とフライトデータレコーダーが発見され、捜索が行われている。

海上自衛隊は事故を受け、同型機の訓練飛行を当面見合わせることを決定した。

(要約)

( 161958 )  2024/04/21 15:03:25  
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消息を絶った海上自衛隊の「SH-60K」と同型機(海上自衛隊ホームページより) 

 

 伊豆諸島・鳥島の東方海域で20日深夜、潜水艦を探知する訓練をしていた海上自衛隊の哨戒ヘリコプター「SH60K」2機が墜落した。2機には4人ずつ計8人が搭乗しており、海自が1人を救出したが、その後、死亡が確認された。防衛省は2機が空中で衝突した可能性が高いとみており、行方不明となった7人を捜索するとともに、事故原因の分析を急いでいる。 

 

【写真】海上自衛隊のヘリ2機が消息を絶ち、現場海域を捜索する海上自衛隊の艦艇 

 

 防衛省や海自によると、墜落したのは大村航空基地(長崎県)所属の「8416号」と小松島航空基地(徳島県)所属の「8443号」。現場は鳥島の東約280キロの海域で、午後10時38分頃、訓練に参加していた艦艇が8416号と通信できなくなったことを確認。その1分後、同号から緊急信号を受信した。同11時4分頃には、8443号とも通信ができなくなっていることが判明した。 

 

海上自衛隊のヘリコプター2機が墜落したことを受けて記者会見する木原防衛相(中央)と酒井良・海上幕僚長(右)(21日午前9時14分、東京・市ヶ谷の防衛省で)=溝田拓士撮影 

 

 自衛隊は現場海域で、2機のブレード(羽根)を含む機体の一部を発見。飛行状況を記録する2機のフライトデータレコーダー(FDR)も回収し、解析を進めている。艦艇12隻と航空機7機を投入して行方不明者の捜索にあたっているほか、海上保安庁も船舶や航空機を派遣している。 

 

 木原防衛相は21日午前、東京・市ヶ谷の防衛省で記者会見し、「亡くなられた隊員のご冥福(めいふく)を心からお祈り申し上げる。7名については、自衛隊として全力を挙げて捜索救難にあたっている」と述べた。 

 

 木原氏は会見で、2機のFDRが非常に近い場所で見つかったことから、「衝突した可能性が高いと判断している」と語った。8443号からの緊急信号は確認されていないが、「同じ所で緊急信号が発せられると、信号が一つになって聞こえることは技術的にはある」との見方を示した。 

 

 訓練には護衛艦や潜水艦、補給艦などが参加していた。墜落した2機は別々の艦艇から離陸していた。 

 

 海自は事故を受けて、保有する同型機約80機について当面、訓練飛行を見合わせる。警戒監視や輸送任務は必要に応じて行う。 

 

 

 
 

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