( 162674 ) 2024/04/23 16:06:53 0 00 TBS NEWS DIG Powered by JNN
3人の男性から1億5000万円以上をだまし取った罪などに問われている「頂き女子りりちゃん」こと渡邊被告に懲役9年・罰金800万円の実刑判決です。判決言い渡しの最中、渡邊被告は呼吸が荒くなり、深呼吸を促される場面もありました。
【写真を見る】「頂き女子りりちゃん」こと渡邊真衣被告に懲役9年 罰金800万円の実刑判決 体が左右に揺れ、呼吸が荒くなり、深呼吸を促される場面も【news23】
■“頂き女子りりちゃん” 実刑判決「男性心理を手玉に取る狡猾な犯行」
「頂き女子りりちゃん」こと、 渡邊真衣被告の判決を聞こうと、22日の名古屋地裁前には傍聴券を求め300人以上が列を作りました。
男性3人から合わせて1億5000万円以上をだまし取った罪や、恋愛感情を利用し金を騙し取る「マニュアル」を販売した詐欺ほう助の罪などに問われた渡邊被告。だまし取った金のほとんどをホストクラブで使っていたと言います。
渡邊真衣被告(りりちゃん) 「担当に喜んでもらって、自分のことを良い子だなって思って欲しい気持ちだけだった」
裁判では “担当ホスト”で 既に起訴された田中裕志被告に1億円以上使ったとも証言していました。なぜ、犯罪に手を染めるほどホストに入れあげたのでしょうか?留置施設で記者と面会した際には…
渡邊真衣被告(りりちゃん) 「20歳からホス狂いになった」
新宿・歌舞伎町のカプセルホテルで寝泊まりをしていたという渡邊被告。風俗店で金を稼いではホストに貢いでいましたが、次第に多額の売掛金を抱えていきました。
渡邊真衣被告(りりちゃん) 「ホストって、家なくても心配とかしてくれないんだよね。捕まる前はサバ缶ばかり食べていた。1万円使うと、その分、担当に使える額が1万減っちゃうって」
そこで始めたのが、“頂き”です。色恋の言葉とともに『家賃を滞納している』『親と縁を切るために手切れ金が必要』などとウソを語り、金をだまし取っていたのです。
そして22日、名古屋地裁は…
名古屋地裁 大村陽一裁判長 「男性心理を手玉に取る狡猾な犯行。動機は身勝手で、刑事責任は相当重い」
こう述べ、懲役9年、罰金800万円の判決を言い渡しました。(求刑 懲役13年 罰金1200万円)
■面会は両手を振り笑顔で出迎え 実刑判決では呼吸が…
渡邊被告と面会し、裁判を取材した記者は被告の様子について…
CBC森本琴衣記者 「主文が言い渡されたあと判決理由の説明があり、途中で体が左右に揺れ始めて呼吸が荒くなるというような状況に陥りました」
過呼吸のような症状を起こし、裁判が中断する場面もあったと言います。
森本記者 「面会に行ったとき、渡邊被告はいつも両手を振って、笑顔で出迎えてくれるのですが、今回そういった笑顔が一切見られることがありませんでした。ずっと目線が下に下がってうつむきがちだったのが印象的です」
判決後、裁判長から「わかりましたかね?」と問いかけられた渡邊被告。しかし、その問いに答えることはありませんでした。
■売り掛けのため 弱い立場の人からお金と心を巻き上げる負の循環
プチ鹿島さん: 懲役9年の実刑判決はとても重いですね。被害に遭われた男性は渡邊被告に貢ぎ、渡邊被告はホストに貢ぐという、共に相手に必要とされたいという思いが共通していますね。
そして大元の原因である、ホストクラブの「売り掛け」というシステムですね。支払い能力のない若い人が大金を用意しなくてはならず、結果、その弱い立場の人が、また別の弱い立場の人からお金と心を巻き上げるという、負の循環がとても気になりました。
小川彩佳キャスター: とても根の深い問題です。
<出演者プロフィール> プチ鹿島 さん 時事芸人。新聞14紙を毎日読み比べ幅広いジャンルからニュースを読み解く。時事ネタを得意とする芸風新聞雑誌などに多数寄稿。
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