( 164903 )  2024/04/29 01:06:58  
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立花孝志 氏 

 

 NHKから国民を守る党党首の立花孝志氏が4月11日、都庁で会見し、東京都知事選(6月20日告示、7月7日投開票)に30人の擁立を目指すと宣言。その第1弾として男性12人、女性1人の計13人の公認候補者を発表した。学歴詐称疑惑に揺れる小池百合子都知事の3選に注目が集まる中、立花氏を直撃し、選挙戦略を聞いた。短期連載全六回の第一回。 

 

(立花孝志) 

 

 我々の直近のターゲットは、2025年(来年)の参議院選挙です。6月、7月に行われる参議院選挙(2022年は6月22日公示、7月10日投開票)で 、もう一度、全得票の2パーセントを取ることです。衆院選がもう一度と言いましたが、少なくとも前回も前々回も2パーセントを超える得票をいただいています。今回は国会議員、少なくとも齊藤健一郎議員の任期は、(来年の参議院が終わっても)あと2028年まで残りますから、全国比例区では難しくても、どこかの選挙区で2パー取れば、国政政党としては存続できるということになります。今年衆院選があるとしても、そこには出ません。 

 

ーーこの立花氏の話は、少し説明が必要かもしれない。NHK党(NHKから国民を守る党)は、2022年の参議院議員選挙で125万3872票を獲得し、得票率は2.4%であった。その結果、票を1番獲得したガーシーこと東谷義和氏が当選となった。得票の多かった候補の2番目が山本太郎氏、3番目が黒川敦彦氏、4番目が齊藤健一郎氏だった。東谷氏が議員辞職をし、2番目、3番目の候補が議員になることを辞退したために、4番目の齊藤氏が繰り上げで当選することになり、現在、参議院議員になっている。任期は2028年まである。 

 

 来年の2025年に改選を迎えるNHK党の議員は、浜田聡氏だ。2019年の参議院選挙で、NHK党は98万7885票を獲得し、得票率は2.0%だった。2019年当時、票を一番獲得した立花孝志氏が当選したが、議員辞職したために、2番目に得票の多かった浜田聡氏が繰り上げ当選となったのだ。 

 

 立花氏が述べた「国政政党」とは、公職選挙法などが規定する、政治団体が政党と認められるための条件を満たした組織のことを指す。 

 

 具体的な条件は、以下の通りだ。 

 

(1) 所属国会議員が5人以上 

 

(2) 所属国会議員が1人以上、かつ、次のいずれかの選挙における全国を通じた得票率が2%以上のもの 

 

  ・前回の衆議院議員総選挙(小選挙区選挙又は比例代表選挙) 

 

  ・前回の参議院議員通常選挙(比例代表選挙又は選挙区選挙) 

 

  ・前々回の参議院議員通常選挙(比例代表選挙又は選挙区選挙) 

 

 国政政党となれば、政党交付金の交付対象となる。NHK党は(2)の要件を満たす国政政党であったが、大津綾香氏との内紛の結果、3月21日、東京地裁が「代表者変更を証する書面の作成や交付など登記を求めた訴訟」を棄却したために、国政政党の要件を失ってしまった(ただし、控訴中)のだ。 

 

 よって、立花氏率いる今のNHK党が国政政党に返り咲く条件は、以下のいずれかになる。 

 

①控訴した裁判で勝利する 

 

②国会議員を現状の2人から5人に増やす 

 

③来年の参議院選挙で、比例代表選挙又は選挙区選挙のどちらかで得票率2%以上を獲得する。 

 

 ただし、齋藤氏の任期が2028年まで残っているので、当選者がでなくても国政政党としての要件を満たすことができる。 

 

 

(立花孝志) 

 

 来年の参院選挙で国政政党へ返り咲くというゴールから逆算していくと、参議院東京選挙区というのは、東京都知事選挙と同じ選挙区、同じ有権者になりますから、ここ(東京都知事選挙)に対して、積極的に我々の政党の存在感をアピールしていく必要があるということです。 

 

 そこで、30人の候補者を出すということになりました。そして、その30人を出すために、今回の東京15区の衆議院議員補欠選挙にも候補者を出すことにしました。補欠選挙というのは、政見放送(※1)もありません。選挙に出るために必要な供託金(※2)の300万円も、ある意味、ドブに捨てているようなものなのですが、掲示板に貼るポスターにQRコードを記載してあります。QRコードをスマホで読み込むと、「東京都知事選挙に候補者が30人出ます。(選挙の候補者掲示板に)あなたのポスター貼りませんか」というページに飛んでいきます。 

 

ーー立花氏によれば、決してふざけているわけではないという。「多くの人に選挙、政治に関心を持ってもらいたい。そのためには、多くの人が立候補するという経験をすることが重要」ということなのだが、どういうそろばんを弾いているかというと、<都内で約1万4000カ所ある選挙ポスター掲示板に1カ所あたり30枠、計42万枚の枠を確保。「立候補ができない方が大半。ご自身の主張を貼ってアピールしていただき、選挙に参加していただくという形を取らせていただく。立候補しない人に自分の主張を述べていただくチャンスを持ってもらおうと思っている」と、1カ所1万円の寄付で選挙ポスターを貼る権利を譲るとした。/30人の出馬で、9000万円かかる供託金もNHKから国民を守る党が負担するといい「1万4000カ所で1億4000万円になる。9000万円かけてもお釣りがくる。選挙でお金儲けするなんて…と、すごく叱られるんですが、それは間違い。しっかりとした経営能力がある人が政治家をするべきだと考えている。費用対効果がある」と目算を立てた>(オンラインメディア「よろず~ニュース」4月11日)のだという。 

 

立花孝志 

 

 

 
 

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