( 165726 )  2024/05/01 14:53:51  
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JR東日本が、列車の運行トラブルに対する乗客の悪質な行為である「鉄道カスハラ」に対処しない新たな方針を示しました。

国土交通省による報告では、2022年度に1124件もの鉄道カスハラが発生しており、JR東日本は身体的・精神的攻撃や個人情報のSNS投稿などのカスハラ行為には厳正に対処する方針を取ることを明らかにしました。

鉄道カスハラの原因としては、乗客の遅延や焦りが挙げられており、冷静にするためには静かな場所や鏡のある部屋に連れて行く方法が効果的とされています。

鉄道カスハラに遭遇した場合には、他の第三者が介入してクールダウンさせたり、駅員や警察を呼んで対処することが基本だとされています。

(要約)

( 165728 )  2024/05/01 14:53:51  
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日テレNEWS NNN 

 

列車の運転見合わせに対して乗客が暴言を吐き、車掌をスマホで撮影するといった悪質な“鉄道カスハラ”。2022年度は1000件以上が発生していますが、JR東日本は「対応しない」という新たな方針を示しました。その実態や効果的な対処法を考えます。 

 

【画像】「クビにしてやる」「赤飯の駅弁にゴマ塩が入ってなかった」 “旅行カスハラ”の実態 

 

日テレNEWS NNN 

 

藤井貴彦キャスター 

「『車掌の言い方が気に入らん』『早くしろクズ!』『いつ発車するのか放送しろ!』などと、列車の運転の見合わせに対して乗客が暴言を吐き、車掌をスマホで撮影する。こうした言動に遭って、嫌な気持ちになったことがある方もいらっしゃるかもしれません」 

 

「これらは、鉄道で実際にあったカスタマーハラスメントの事例です。こうした乗客の悪質な行為“鉄道カスハラ”には対応しない、毅然とした態度をとると、JR東日本が新たな方針を示しました」 

 

日テレNEWS NNN 

 

藤井キャスター 

「特に平日の夜遅くになると鉄道カスハラは多くなるといいます。どんな行為があって、どう対処していくのでしょうか?」 

 

小栗泉・日本テレビ解説委員長 

「国土交通省がまとめた鉄道カスハラの事例には、多くのものがあります」 

 

「例えば、駅の窓口で切符の払戻・変更を希望した30代の乗客のケース。駅員が変更内容を確かめようと復唱したところ、乗客は突然怒り出し、『対応が遅い! ばく大なフォロワーがいる私のSNSに載せる!』などと強い口調で主張したといいます」 

 

「また、ある駅の自動改札を突破しようとする乗客を駅員が発見し、声がけをしたところトラブルに。乗客は『土下座しろ!』など威圧的な言動を繰り返した挙句、駅員に謝罪させて立ち去ったということです」 

 

「こうした鉄道カスハラは、2022年度の1年間だけで1124件もあったということです」 

 

藤井キャスター 

「1000件を超えているのですね」 

 

日テレNEWS NNN 

 

小栗委員長 

「そこでJR東日本では新たな方針を出しました。カスハラを定義し、身体的・精神的な攻撃、継続的・執ような言動、土下座の要求、社員の個人情報をSNSに投稿する、といった行為を例示しました」 

 

「こうしたカスハラが行われた場合、乗客への対応はしない。悪質と判断した場合には警察や弁護士などに相談して、厳正に対処するとしています」 

 

 

日テレNEWS NNN 

 

藤井キャスター 

「こうした行為を、どうなくしたらいいでしょうか? 鉄道カスハラをしなければいいのですが、どう対処していけばいいのでしょうか?」 

 

小栗委員長 

「鉄道カスハラなどに詳しい関西大学の池内裕美教授によると、鉄道のカスハラは事故などの遅延から来るケースが多く、予定が狂ってしまうといった焦りから、気持ちのはけ口を駅員さんに求めてしまうことがあるといいます」 

 

「こうした場合、静かなところや鏡のある部屋に連れて行き、自分の表情を見せるといった方法で冷静になってもらうのが効果的だといいます」 

 

日テレNEWS NNN 

 

藤井キャスター 

「カスハラを見かけたら、止めに行っていいものなのでしょうか?」 

 

小栗委員長 

「池内教授によると、第三者である他の人が介入することでクールダウンできるケースもあるといいます。ただ第一は別の駅員さんを呼ぶ、それが無理なら警察を呼ぶ、というのが基本だということです」 

 

藤井キャスター 

「日本の交通網は時間通りにしっかり来てくれますので、いつもと違うことに対して腹を立てることもあると思いますが、いつもと違うことがあると思って早めの行動をとることによって、鉄道カスハラも少しは減るのではないかと思います」 

 

(4月30日『news zero』より) 

 

 

 
 

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