( 166381 )  2024/05/03 01:48:45  
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ニューヨーク外国為替市場で円相場が急騰し、米国連邦準備制度理事会(FRB)が金利を据え置いた後、円高ドル安の水準を達成した。

日本政府や日銀が為替介入した可能性があり、市場関係者はその可能性を指摘している。

FRBは利下げを見送り、円安進行を抑えるために政府や日銀が介入した可能性があるとされる。

しかし、介入の効果は限定的で、その後円相場は155円近辺で推移した。

FRBは保有資産の縮小ペースを減速することも決定した。

物価上昇率の拡大や利下げ時期の未定などから、市場は高金利政策の長期化を警戒している。

(要約)

( 166383 )  2024/05/03 01:48:45  
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1日のニューヨーク外国為替市場の円相場は対ドルで急騰し、一時1ドル=153円00銭と4月中旬以来の円高ドル安水準を付けた。この日、米連邦準備制度理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)を開き、金利の据え置きを決めたが、結果公表前の157円台から一気に4円超も円高方向に進んだ。ニューヨークの邦銀関係者は「日本政府・日銀による為替介入が実施されたとみている」と指摘した。 

 

4月29日にも160円台から154円台後半まで5円程度急騰する場面があり、政府・日銀が、為替介入を実施したかどうかを公表しない「覆面介入」を行ったとみられる。その後はじわじわと円安方向に戻っていた。 

 

■米FOMCは利下げ見送り 

 

1日のFOMCでは、主要政策金利を5・25~5・5%で据え置くことを決めた。米国が利下げに転じる見通しが遠のくなか、さらなる円安進行を抑え込むために政府・日銀が介入に踏み切った可能性がある。介入の効果は限定的とされ、円相場はその後、155円近辺で推移した。 

 

FRBが3月に公表した経済見通しでは、年内3回の利下げを見込んでいた。だが、足元では物価上昇率が拡大するなどインフレ基調が続いており、パウエル議長は会合後の記者会見で「ここ数カ月、物価上昇率2%の目標達成に向けて進展していない」と指摘した。利下げの時期については「経済指標次第だ」と繰り返すにとどめ、開始時期が遅くなる可能性を示唆した。市場では高金利政策が長期化するとの警戒感が高まっている。 

 

一方、会合では、米国債と住宅ローン担保証券(MBS)を合わせて月950億ドル(約15兆円)を上限としてきた保有資産縮小のペースを減速することも決めた。 

 

 

 
 

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