( 167666 )  2024/05/07 01:23:15  
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写真:LIMO [リーモ] 

 

みなさんは「お金持ち」の人というとどのような人を想像しますか。宝くじが当たった人、会社の社長、地主などいろんな人を想像することでしょう。 

 

【お金持ちのピラミッド】富裕層って日本に何パーセントいるの?増えていることがわかる一覧表つき(出所:野村総合研究所) 

 

GWで出費が続いたときは特に、「自分が富裕層だったなら…」と思えてしまうものです。 

 

しかし、「富裕層」の定義は意外と曖昧かもしれません。例えば株式会社野村総合研究所のリリースによると、収入ではなく保有資産ごとに「超富裕層」「富裕層」などの定義がされています。 

 

筆者は個人向け資産運用や保険の見直しのコンサルティング業務を行う中、いわゆる「富裕層」と呼ばれる方たちが「お金に好かれる」特徴を見てきました。 

 

富裕層の割合や、その人達に共通する点などについて見ていきたいと思います。 

 

※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。 

 

野村総合研究所のニュースリリースでは、資産1億円を超える層を富裕層と分類しています。 

 

2023年3月1日に公表された最新のデータによると、資産1億円超の世帯は148万5000万世帯。日本の中では、全体の約2%が該当しているそうです。 

 

 ・超富裕層(5億円以上):9万世帯/105兆円 

 ・富裕層(1億円以上5億円未満):139万5000世帯/259兆円 

 ・準富裕層(5000万円以上1億円未満):325万4000世帯/258兆円 

 ・アッパーマス層(3000万円以上5000万円未満):726万3000世帯/332兆円 

 ・マス層(3000万円未満):4213万2000世帯/678兆円 

資産1億円以上~5億円未満が約2.6%(139万5000世帯)、5億円以上が約0.2%(9万世帯)ということで、まさに「限られた人たち」が到達できる水準のようです。 

 

ちなみに回答数949名のうち、現役起業家が354名、起業家予備軍が595名とのことでした。 

 

経済情勢は苦しい印象のある日本ですが、実はアベノミクスが始まった2013年以降、富裕層は一貫して増加を続けています。 

 

日本における富裕層の推移について、次で探っていきます。 

 

 

2005年~2021年にかけて、富裕層は増加の一途をたどっています。 

 

富裕層と超富裕層が保有する資産総額の動きは以下のとおりです。 

 

 ・2015年:272兆円 

 ・2017年:299兆円 

 ・2019年:333兆円 

 ・2021年:364兆円 

日本は不景気が続いているはずなのになぜ? と思う方もいるでしょう。 

 

背景としては、株式などの資産価値の上昇などが考えられます。超低金利が続く今の日本では、銀行などの預貯金だけで資産を育てていくことは難しいのが現状です。 

 

富裕層ほど、お金を株式投資に回せる余裕が生まれるでしょう。 

 

日本で富裕層が増えた理由として、株式などの資産価格が上昇したことで保有資産が増え、結果として準富裕層が富裕層へ、富裕層が超富裕層へ繰り上がったと推察できますね。 

 

金融資産1~5億円の富裕層では、その約3分の1が事業オーナーであるとのこと。とはいえ、誰でも企業を目指せるわけではありません。 

 

いきなり「起業家」「富裕層」を目指すのは難しいものの、富裕層に共通する「お金に好かれる特徴」は真似できるかもしれません。 

 

筆者が見てきた特徴について、次で詳しく見ていきます。 

 

富裕層がお金に好かれるのには、ある特徴があるものです。その共通点として、「以下にお金を増やすか」の意識があります。 

 

例えば、6月には定額減税が控えていますね。いつもより手取りが増えた場合、その分をどうするか決まっているでしょうか。 

 

ほとんどの方は「特に決めずそのまま家計に含める」「貯金する」などになると思います。 

 

しかし富裕層の方は、このような”臨時収入”があれば「さらにお金を生み出す」ステップに意識を向けるのです。 

 

もし支出に回すとしても、最終的にお金を生み出す「自分への投資」になるものを選ぶというと、イメージしやすいかもしれません。 

 

まとまった臨時収入であれば、その預け先である金融商品を選ぶ際にも「上手に資産を増やす」という目的意識を忘れません。 

 

●参考:資産運用の効果 

例えば、保有資産を年率4%で運用した場合をシミュレーションしてみます。(前提条件:年率4%運用) 

 

 ・保有資産200万円:利息8万円 

 ・保有資産2000万円: 利息80万円 

 ・保有資産2億円:利息800万円 

保有資産が200万円の場合には年8万円の利息が、資産2000万では80万、2億円では800万と増え幅には大きな差が出ます。 

 

同じ金利や運用期間で運用する場合には、もともと保有している資産が大きければ大きいほど有利に働きます。 

 

ただし、運用には相応のリスクも覚悟する必要があるので、そもそも資金が豊富にない方はなかなか手が出せません。 

 

 

一方で、富裕層に対して「ケチ」というイメージを持つ方がいるかもしれません。確かに、自分が価値を感じないものに対しては財布の紐を緩めることはないという特徴があります。 

 

見栄のための出費が少ないともいえるでしょう。 

 

反対に、必要と思ったことやモノに対してはお金を惜しみなく使います。この側面だけを見た方は、「富裕層は際限なく豪快にお金を使う」というイメージを持つようです。 

 

相反するイメージがあるのは、もちろんその人の性格や個性によるところが大きいのですが、「使うときは使う」という精神があるのも一因かもしれませんね。 

 

今回は「ホンモノのお金持ち」について見ていきました。筆者が以前勤めていた株式会社ニトリでは、入社時にお金の使い方について教えていただきました。 

 

当時お給料の1割は自己投資に充てなさいと教わった覚えがあります。また会社としても1割は社会貢献の為の費用とするなど、会社としても行動していたことを覚えています。 

 

さて、皆さんはご自身のお金をどのようなものに充てていますか。今の自分にも未来の自分にも投資することは大事です。その割合であったり、そのお金を今充てることで未来がどのようになっていくかなどを一度想像してみてはいかがでしょうか。 

 

 ・株式会社野村総合研究所「野村総合研究所、日本の富裕層は149万世帯、その純金融資産総額は364兆円と推計 | ニュースリリース | 野村総合研究所(NRI)」 

 

渡邉 珠紀 

 

 

 
 

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