( 171225 ) 2024/05/17 02:29:56 0 00 円とドルの紙幣=ロイター
16日の東京外国為替市場の円相場は円買い・ドル売りが進み、一時、前日午後5時と比べて2円超円高の1ドル=153円60銭をつけた。米国のインフレ(物価上昇)減速が意識されたことが要因で、大型連休中に記録した歴史的な円安相場は一服しつつあるとの見方が出ている。
【チャート】1か月間の円ドルの動き
前日に米国で発表された4月の米消費者物価指数(CPI)と小売り売上高が市場予想を下回り、米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ観測が再燃した。米国の長期金利が低下したことで、日米の金利差縮小を意識した円買い・ドル売りが優勢になった。
16日午後にはドルを買い戻す動きも出て、午後5時、前日(午後5時)比1円68銭円高・ドル安の1ドル=154円41~42銭で大方の取引を終えた。
円相場は大型連休前から、日本銀行が当面は金融引き締めに動かないとみた投機筋による円売り・ドル買いで大幅に円安が進み、4月29日には海外市場で一時、約34年ぶりの円安水準となる1ドル=160円台をつけた。この日と5月2日には、政府・日銀による為替介入とみられる大規模な円買い・ドル売りがあり、その後も介入への警戒感が続いてきた。
三井住友DSアセットマネジメントの市川雅浩氏は、「介入観測で、円の安値を試す投機筋の動きが落ち着いた。そこに米国のインフレ減速を示す指標の発表が重なり、円高・ドル安に流れやすい状況が作られている」と指摘する。
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