警視庁は、４月の衆院東京１５区補選で選挙妨害を行った疑いがある「つばさの党」代表の黒川敦彦容疑者（４５）や他２人を選挙法違反で東京地検に送検した。

３人は、候補者が演説している際に拡声機で大声を出すなどして選挙活動を妨害した疑いがあり、警視庁は団体の活動実態を調査している。

（要約）

送検される黒川敦彦容疑者（１９日午前７時６分、警視庁城東警察署で）＝割田謙一郎撮影 

　４月の衆院東京１５区補選を巡る選挙妨害事件で、警視庁は１９日朝、政治団体「つばさの党」代表の黒川敦彦容疑者（４５）（埼玉県朝霞市）ら３人を公職選挙法違反（選挙の自由妨害）容疑で東京地検に送検した。 

【写真】黒川容疑者、警察署に向かう車中でもVサイン 

　他の２人は補選に立候補して落選した同団体幹事長の根本良輔（２９）（東京都練馬区）、同団体組織運動本部長の杉田勇人（３９）（住所不詳）両容疑者。 

　黒川容疑者は１９日午前７時頃、勾留先の警視庁城東署から捜査車両に乗り込む際、集まった報道陣に「おはようございます」などと声を張り上げた。 

　３人は告示日の４月１６日、江東区のＪＲ亀戸駅前で他候補らが街頭演説中、拡声機で大声を張り上げるなどして聴衆が候補者の演説を聴くのを困難にし、選挙の自由を妨害したとして、今月１７日に同容疑で逮捕されていた。 

　警視庁は他陣営に対する演説妨害や、選挙カーへの交通妨害が少なくとも計１５件に上るとみて、団体の活動実態を調べている。