( 176120 )  2024/05/31 16:32:08  
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鳩山由紀夫元首相の長男、鳩山紀一郎氏(2024年2月撮影) 

 

 鳩山由紀夫元首相の長男で、国民民主党の東京都第2区総支部長を務める鳩山紀一郎氏が31日までに自身のX(旧ツイッター)を更新。岸田政権が給与明細への記載を義務化するなどして話題となっている定額減税をめぐる自身の投稿を謝罪した。 

 

【写真】謝罪する 鳩山由紀夫氏の長男 

 

 鳩山氏は「岸田政権の定額減税は政策として最悪です。家計を支えるならシンプルな給付が合理的なのに、ムダに複雑で非合理的な所得減税にすることで、行政や民間の「ブルシットジョブ(無意味な仕事)」を増やしている」と主張。その流れで、複雑な税制にする理由として「税務署や税理士などの利権を守るためです」とつづった。 

 

 これに対し、現職税理士などから反論が続出。国民民主党の玉木雄一郎代表からも「これは全く事実に反します。税務署も、税理士さんも、企業の経理担当者も、自治体の職員さんも、今回の制度には困り果てていて、現場ではミスのないよう懸命に対応しています。残念ながら、今回の定額減税は現場が求める制度には全くなっていません」と苦言を呈される事態となった。 

 

 鳩山氏はその後「昨日のポストで不快になられた方に謝罪いたします」とおわび。その上で「しかし、政治家がムダに複雑で非合理的なルールやシステムを作ることで、国民一般がムダなコストの負担に苦しみ、一部の国民が利益を得るという構図は様々な形で確実に存在します。社会の発展のためには、その現実を無視してはならないと思います」と記した。 

 

 玉木代表に向けても「玉木代表、ありがとうございます。私の主張は『税制は国民一般のために最大限シンプルで合理的なものにすべき』というものです。そうすれば、企業は貴重な人材をより本質的な活動に振り向けられますし、外部に支払う税金関連コストも抑えられ、結果的に従業員の賃金を増やすこともできます。そして行政部門でも、職員の有効活用や減税につながります」と訴えた。 

 

 すると玉木氏は再度、内容について指摘。「問題は定額減税が税理士の利権と決めつけたことです。プライドを持って一生懸命働いてる税理士の先生方に失礼です。特に今回は複雑な制度にもかかわらずミスがないよう必死で仕事をされている先生方にまず敬意を払うべきです。発言は撤回してください。そして、もっと謙虚に現場と実務を知ることです」とたしなめられた。 

 

 鳩山氏は玉木氏の指摘を受け、再度謝罪。「定額減税は『利権』ではありません。不快な想いをされた方々にお詫びいたします。大変申し訳ございませんでした。私の本来の趣旨は『税制や給付金は最大限シンプルで合理的なものにすべき』というものでした。こちらにつきましては、日本経済の発展のために、ご理解・ご協力をいただければ幸いです」とつづった。 

 

 鳩山氏は、次期衆院選で、国民民主党から東京第2区出馬を予定している。 

 

 

 
 

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