( 177370 )  2024/06/04 15:41:20  
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衆院政治改革特別委員会の開会が見送られ、がらんとした衆院第1委員室=国会内で2024年6月4日午前9時31分、平田明浩撮影 

 

 自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けた政治資金規正法改正案を巡り、衆院政治改革特別委員会は4日午前の理事会で、同日予定していた質疑と採決を見送ることを決めた。自民が、日本維新の会の要求を踏まえた修正案を新たに提出する意向を示したため。 

 

【写真・図解まとめ】自民党派閥裏金問題 どうなる政治資金規正法 

 

 自民、立憲民主両党は3日、岸田文雄首相出席の下、4日に特別委を開催することで合意。自民は同日中に衆院本会議で採決し、公明党、維新などの賛成多数で衆院を通過させる構えだった。野党と合意していた首相出席の審議日程を、与党側から撤回する異例の事態となった。 

 

 採決見送りを受け、自民の浜田靖一国対委員長と立憲の安住淳国対委員長が国会内で会談し、今後の審議日程について協議。その後の理事会で、自民は新たな修正案を提示し、5日に特別委で質疑、採決を行うことで合意した。衆院通過は6日にずれ込む見通し。 

 

 改正案の修正協議を巡っては、首相が5月31日、公明、維新両党の党首とそれぞれ会談し、パーティー券購入者の公開基準額を「5万円超」に引き下げ、政策活動費の領収書などを10年後に公開する規定を盛り込むことなどで合意。自民はこれを受けて、両党の要求を反映した再修正案を衆院に提出していた。 

 

 しかし、政策活動費について、自民の再修正案では「50万円超」の支出に限定されていたことから、全ての支出を公開するよう主張していた維新が反発。自民内には、衆院での採決日程を優先し、参院審議に移った後に法案の修正を行う案も検討されたが、協議の結果、衆院の特別委採決の前に改めて法案を提出し直すこととした。 

 

 野党筆頭理事の笠浩史氏(立憲)は理事会後、記者団に「(法案の内容や日程が)二転三転し、抜け穴が埋まっていない、極めてずさんな法案だと指摘せざるを得ない」と述べ、自民の対応を批判した。【川口峻、源馬のぞみ】 

 

 

 
 

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