マクロン大統領が国民議会の解散と総選挙を宣言してから、全国的な反対デモがパリで行われた。

マリーヌ・ルペン氏率いる極右政党・国民連合（ＲＮ）に対する不満や懸念が表明された。

デモ参加者はＲＮの政策に反対し、人権、環境、平等、経済問題などに関心を示している。

マクロン大統領はＲＮの台頭に危機感を持ち、与党再生（ＲＥ）の支持率引き上げを狙って解散・総選挙を進めているが、左派系政党の連合が支持を伸ばしているため、不透明な状況が続いている。

フランスの選挙に向けて厳しい戦いが予想される。

（要約）

パリでの反ＲＮデモ（６月15日） 

（ブルームバーグ）： マクロン大統領の国民議会（下院）解散・総選挙表明を受け選挙へと動き出したフランスで15日、マリーヌ・ルペン氏率いる極右政党・国民連合（ＲＮ）に反対する全国的なデモが行われた。ＲＮは最大議席獲得が予想されている。 

デモ参加者は人権や環境、平等の権利、経済問題に関するＲＮの政策に国民の関心を向けさせようとしている。 

マクロン大統領は欧州議会選挙で自身が率いる与党連合がＲＮに惨敗したことから、解散・総選挙という大きな賭けに出た。国内での支持率引き上げが狙いだったものの、同時にルペン氏が政権を握る道が開かれた。 

マクロン大統領にとってさらに厄介なのは、選挙に向けて左派系政党４党が連合を組み、世論調査でマクロン氏率いる与党「再生（ＲＥ）」を抑えて第２党になる可能性があることが示されていることだ。フランスの選挙は第１回投票で過半数を得る候補者がいない場合、上位２人で第２回投票を行う制度になっており、再生の候補者の多くは決戦投票に進むことすらできない可能性がある。 

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デモを組織しているフランス民主労働連盟（ＣＦＤＴ）のマリリーズ・レオン書記長は14日、ラジオ局フランス・アンテルとのインタビューで「われわれは歴史的な時、先行きが不透明な時を迎えている。これはわれわれの民主主義にとって未知の世界に飛び込むようなものだ」とした上で、「極右が関われば、われわれは行動を起こす」と語った。 

フランス警察によると、全国のデモ参加者は最大35万人に上る見込み。 

原題：Thousands Protest in France to Oppose Le Pen’s Far Right (1)（抜粋） 

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Ania Nussbaum, Angelina Rascouet