( 182363 )  2024/06/19 17:03:27  
00

農林中央金庫の2025年3月期決算の最終赤字は、当初予想を大幅に上回る1兆5千億円に拡大することが分かった。

これは、米国債や欧州債の価格が欧米の金利上昇によって下落したためで、10兆円規模でこれらの債を売却して損失を処理することを計画している。

農林中金は低金利時に購入した債券の含み損2兆1923億円を抱えており、これを処理するために債券を売却し、収益性の高い米国債などに資金を振り向ける方針だ。

(要約)

( 182365 )  2024/06/19 17:03:27  
00

農林中央金庫の看板=2024年5月19日午後2時7分、東京都千代田区大手町、加藤裕則撮影 

 

 農林中央金庫の2025年3月期決算の最終赤字が、当初想定していた5千億円超から1兆5千億円に大幅に拡大することが分かった。欧米の金利上昇によって価格が下落した米国債や欧州債を10兆円規模で売却し、損失を集中的に処理する考えだ。 

 

【図解】農協団体の資金の流れ 

 

 農林中金の奥和登理事長は5月に開いた24年3月期の決算発表で、25年3月期の純損失が5千億円以上になる見通しを公表した。しかし、金融動向を再検討した結果、米国の金利上昇は今後も続く可能性があるとみて、運用資産を抜本的に見直す。損失を集中的に処理することで、26年3月期は黒字化を見込むという。 

 

 低金利のときに購入した債券の価値が下がっており、今年3月末時点の債券の含み損は2兆1923億円にのぼっていた。債券は、売らずに満期まで持ち続ければ損失は発生しないが、収益性が悪化するおそれがある。そのため売却し、金利が高い米国債などに振り向ける。 

 

朝日新聞社 

 

 

 
 

IMAGE