22日、千葉市で行われた自民党千葉県連大会で、菅義偉前首相が講演を行った。

派閥パーティー収入不記載事件を受けて、岸田文雄内閣の支持率が低下している現状を考慮し、「政権を渡すべきではない」と政権交代に強い危機感を示した。

菅氏は不記載事件について謝罪し、総裁選に向けた会合を重ねているが、この日の講演で直接総裁選の話題に触れることはなかった。

（要約）

自民党千葉県連大会で講演する菅義偉前首相＝２２日午後、千葉市（今仲信博撮影） 

自民党の菅義偉前首相は２２日、千葉市で開かれた党千葉県連大会で講演した。派閥パーティー収入不記載事件を受け、岸田文雄内閣の支持率が低迷していることを念頭に「国際的にも国内的にも極めて大事な時に、政権を渡すようなことは絶対してはならない」と政権交代に対する強い危機感を示した。 

【画像】次期衆院選での「政党議席予測」（5月27日時点） 

菅氏は講演の冒頭、不記載事件に関し、「おわびから入らなければならないことは大変忸怩（じくじ）たる思いだ。大変申し訳なく、心からおわび申し上げる」と陳謝した。 

菅氏は、首相と距離を置く非主流派の中心メンバー。最近は茂木敏充幹事長ら９月の総裁選への立候補が取り沙汰されている議員との会合を重ねている。ただ、この日の講演では、総裁選の話題に直接言及することはなかった。